石川憲二, 自然エネルギーの可能性と限界 風力・太陽光発電の実力と現実解

自然エネルギーのうち、風力、太陽光、水力、地熱の実態を探った本。著者は科学者ではなく科学ジャーナリスト。3.11の前年に出版された本のため、過剰な原子力バイアスはない。

出力規模や安定性の観点から見ると風力や太陽光がそれほど効率的でないという結論は概ね同意できるが、コストに関する議論がほとんど行われていないのが片手落ち。また、これらの自然エネルギーの議論をする際には欠かせない蓄電池や送電を端折っているのも物足りない。とはいえ、語り口は平易でトンデモ度も低いので、一冊目に読む入門書としてはおすすめできる。

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