川島博之, 「食糧危機」をあおってはいけない

巷で良く騒がれる食糧危機説の実体を一つ一つ解きほぐしてくれる。「BRICsが世界の穀物を食らいつくす」、「買い負けで魚が手に入らなくなる」、「食料生産は限界に達している」などなど、よく語られる内容のほとんどが、過去にも定期的にブームとなっている (そして予測が大外れしている) 各種の食料危機説と同様に根拠のない煽りだということがよくわかる。

また、食料危機説に反論するだけでなく、それらが生まれる背景についても触れているのが面白い。特に、なぜ日本でだけ食糧危機が叫ばれるのかについて、日本では中産階級以上も戦後の飢餓を体験してからとする論は興味深い。

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