ハリエット・アン ジェイコブズ(著), 堀越ゆき(訳), ある奴隷少女に起こった出来事

アメリカ合衆国ノースカロライナ州の奴隷少女が半生を綴った自伝。本国でも長年フィクションと思われていたが、近年事実に忠実な自伝であることが明らかとなり、ベストセラーとなった。

高々130年前の話とは信じられない内容が続く。祖母の競売、所有者である白人医師からの性的関係の強要、7年間に渡る屋根裏部屋への潜伏、そして北部への逃亡。確かにフィクションと信じないとやるせなくなる内容だ。

訳文の質はもう少し改善の余地があるように思うが、邦訳版を世に送り出してくれた訳者には感謝しかない。

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