短期投資はゼロサムゲームであり、その本質はギャンブル (本書ではテキサス・ホールデムを中心に説明しているが、多くのギャンブル・ゲームに当てはまるだろう) であるという身も蓋もない本だが、きちんと本質を捉えている。
単純なゲーム理論に傾倒してしまうとつい忘れがちになる、ゲーム理論の限界の先にプレイヤーの心理があるという事実を思い出させてくれる。
第9章でエセル・リドルによる1921年の経験的ポーカー研究が紹介されているが、これがズバリと自分のことを言い当てられているようで衝撃を受けた。自分は彼女の言うところのリスカーとしてプレイしている時間が長いと認識しているが、その内面を分析した以下の文章はまさに自分に当てはまる。
「リスカーは無頓着だ」ということだ。彼らは感情指標の変化が平坦である。勝とうが負けようが、ゲームに興奮しない。集中していないからだ。
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