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マイケル・ウィットワー(著), 柳田真坂樹(訳), 桂令夫(訳), 最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス 想像力の帝国

著者のマイケル・ウィットワーは少々潔癖過ぎるほど誠実で、裏が取れている情報と状況から推測した描写を明確に書き分けている。今後D&D史やRPG史、そしてゲイリーという人物の研究者にとってもっとも重要な資料となるだろう。文章も読みやすく、リプレイ風のエピグラフも良い味を出している。ゲイリーは家庭人としては完全に破綻しており、ウォーゲームに打ち込むあまりに家族を養うことすら危うくなっている。ゲーマーとしては立派な態度ではあるけれど。デーヴ・アーネソンとの出会い、D&Dが生まれるまで...
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有田正規(著), 科学の困ったウラ事情

学術出版の来た道から遡ってもう一冊。現代の研究者の実態、学術論文制度の限界、不正が起きる原因など、みんなが思っているがなかなか言えないことをズバリと書いてくれた。著者は生命情報科学の研究者だが、自分の関与する情報通信分野でも他人事ではない。
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岡野原大輔, ヒトとAI

AIとの付き合い方を考える本。現在のAIはすでに一般化、因果の把握、反実仮想、転移と頑健性、説明可能性といった能力を獲得しており、外形的にはものごとを "理解" しているといえる水準に達している。しかしながら、AIは当事者性が欠如しており、判断の結果を引き受けることはできない。AIを仕事に組み込むということは、こうした不一致を前提として仕事を再設計することである。この当事者性がないという点はAIの本質によるものであり、技術の多少の進歩で解決できるものではない。AIを利用してい...
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柏木吉基, 「それ、根拠あるの?」と言わせないデータ・統計分析ができる本

かなり初心者向けの内容で、ビジネスで統計分析をする必要があるが右も左もわからないという人向け。ビジネスで利用する分析手法は受け手側が理解できる手段でなくてはならない、という思想はこの種の統計入門書ではかえって新鮮。その思想のもと単回帰分析までしか扱わないという割り切りには潔さを感じる。
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ナシーム・ニコラス・タレブ(著), 望月衛(訳), ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質 (上)(下)

決して読みやすい本ではないし、読んですぐに儲かるようになるわけでもないが、投資の本質というものを考える上で必ず読むべき本。経済の事象の多くは正規分布のベルカーブに従うものではなくむしろ対数正規分布と捉えた方が実態に近いのだが、モデルの作りやすさや扱いやすさを重視して正規分布と仮定していることが多い。本書はそれぞれを月並みの国、果ての国とユーモアを持って名付け、その差異の解説に多くのページを割いている。正規分布は外れ値である黒い白鳥 (ブラック・スワン) がいる世界を正しく予測...
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清家篤(編著), 金融ジェロントロジー

本書の大半は高齢化社会に関する一般論や関連するテクノロジー、法制度に占められており、表題の金融ジェロントロジーに関する記載は後半の第7章に少しあるのみ。高齢化社会全般の基礎知識を学ぶ上では良書だが、金融ジェロントロジー、特に高齢者の資産管理の部分を手っ取り早く掴もうと読み始めると肩透かしを食うだろう。
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広瀬隆雄, MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法

一般的な優良企業の見分け方として営業キャッシュフローの重要性などを説いており、それ自体は定性的には正しそうに見える。しかしながら、それらの優良企業に投資すれば儲かるのかという肝心な点がまったく検証されていない (しているのかもしれないが、少なくとも本書中では一切触れられない)。先物取引に関する記述も同様。優良会社を見極めて投資すれば超過利益が得られるはずという素朴な仮定を置いているように思える。
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エリック・バーカー(著), 橘玲(監修), 竹中てる実(訳), 残酷すぎる成功法則

広い意味ではいわゆる成功本に含まれるのだろうが、科学的なエビデンスを重視しているのが類書とは違うところ。巻末の膨大な参考文献は伊達ではない。"成功" にまつわる幅広いテーマを扱っているぶん総花的であり、すべてを一度に実行するのは難しいだろうが、ひとつひとつが "成功" の確率を上げてくれるのは間違いない。
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鈴木哲也, 高瀬桃子, 学術書を書く

出版が専門ではない研究者が陥りがちなさまざまな罠が解説されており、学術書に限定せず技術書や教養書全般に通ずる内容が多い。例えば、"読者を想定してテーマを決める" ということは漠然とは理解していても、本書のように具体的に800人から1,000人の読者が関心を持って読める (初版部数1,000部が刷れる) ようにと指摘されると、相当にテーマを広げる工夫や魅力的なタイトルをつけることが必要となことに気付かされる。後半は入稿や校正の流れやマナーにも触れられており、論文出版との差がよく...
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丸山ゴンザレス, 世界の混沌を歩く ダークツーリスト

クレイジージャーニーの丸山ゴンザレスの手による旅行記。ジャーナリストという肩書だが、良くも悪くもテレビ的なノリ。取材自体に加えて、取材にまつわる細かなノウハウや裏事情が面白い。