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エドワード・ハリソン(著), 長沢工(監訳), 夜空はなぜ暗い? オルバースのパラドックスと宇宙論の変遷

宇宙が無限に広がっているのならば、素朴に考えると全天のすべてが星に満たされているはずである。しかしながら現実の夜空は闇に覆われており、星はその中に散りばめられているに過ぎない。これが有名なオルバースのパラドックスである。このパラドクスへの回答を得る道のりは宇宙論の歴史そのものであり、それぞれの時代の最新の宇宙の解釈が注ぎ込まれてきた。原題の基準でみると珍妙な理論も多いが、その時代背景や観測技術の限界を考慮するといずれも一応の筋は通ったものと言える。
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グレゴリー・コクラン(著), ヘンリー・ハーペンディング(著), 古川奈々子(訳), 一万年の進化爆発

人類は文化的・社会的な要因により予想以上の速度で進化していたという説。農耕の開始が高々数百年から数千年というオーダでの自然選択を引き起こしたというのにも驚くが、アシュケナージ系ユダヤ人に至っては迫害などの社会的な理由によりさらに短期間で自然選択が働いたとされる。まだ反論はあるだろうが、さまざまな証拠がこの説を後押ししているように思える。
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藤木TDC, ニッポンAV最尖端 欲望が生むクールジャパン

80年代終盤から90年代にかけてのAVの歴史を辿る本。といってもメインストリームではなくかなりマニアックな作品が話題の中心。"AVは地球の辺境をめざす" や "格闘技とポルノは融合できるか?" などはもはやAVの枠を超えた面白さがある。
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ばるぼら, 教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書

日本の商用インターネットが始まった1992年頃から本書が出版される直前の2004年頃までのインターネットの歴史を、主にWeb文化やアンダーグラウンドの観点からまとめた本。この種の本にありがちな変な捏造や偏見もなく、おおむね信頼できる内容。本書中で掲げられているURLの多くがすでにアクセス不能になっていることが示す通り、インターネット上の情報は意外に消えやすい。そうした中で、本書のように後世に残る形で出版されたことには大きな意義がある。大著にもかかわらず索引がなかったり、縦書き...
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堀元見, 読むだけでグングン頭が良くなる下ネタ大全

久しぶりにジャケ買いならぬタイトル買いをした本。その期待を裏切らない出来で、下ネタを教養のレベルにまで昇華している。下ネタのためのこじつけかと思わせつつ、案外に考証がしっかりしているネタも多い。
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マルクス・シドニウス・ファルクス(著), ジェリー・トナー (解説), 橘明美(訳), 奴隷のしつけ方

ジェリー・トナーの生み出した架空のローマ貴族マルクス・シドニウス・ファルクスが、奴隷の買い方や活用法、解放までを (ローマのことを知らない読者も想定して) 語る体裁のハウツー本。古代ローマの奴隷制度は案外に複雑な制度であったことがよく分かる。奴隷の解放は (少なくとも都市部では) それほど珍しいものではなく、多くの奴隷が奴隷状態は一時的なものであると考えていたとされる。本書でもそれを反映し、奴隷の解放に一章を割いている。都市部の奴隷は単純な召使を超えた関係となることもあり、実...
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池部誠, 遥かなる野菜の起源を訪ねて イネ・ムギ・野菜 日本への道

著者は専門の農学者ではなくあくまでもライターではあるが、(多分に観光の要素を含みながらも) 世界を飛び回り本職顔負けのフィールドワークを敢行している。書籍中心ながらも、先行研究の調査も行き届いている。フィールドワークは現地で出たとこ勝負のところも見受けられるが、それも味がある。
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黒木真生, 麻雀プロ団体分裂と闘争の歴史 もめ続けた50年の真実を暴く

年間順位戦開始からRMU旗揚げあたりまでのプロ麻雀界の歴史 (Mリーグ以前、といった方がわかりやすいかもしれない) をまとめた一冊。当事者たちに加え、業界の生き証人とも言える馬場裕一までもが鬼籍に入ろうという今、こうした形でまとめられたことには大きな意義がある。まとめられた歴史を眺めてみると、そこで動く金額の小ささに驚く。著者も "はじめに" で触れているように、この金額規模であれば、利害を維持するために守ろうとする力も小さく、感情が優先された動きになるのがよく分かる。
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長田龍太, 中世ヨーロッパの武術

レンガ状の大著。第一部の概説はそこそこに (671ページ中の49ページまで)、大半は第二部の技紹介が占める。文献 (シェシトビュッフ) に残された武術を解釈し、膨大なイラストに起こした労作。通して読む本ではないかもしれないが、資料として手元に置いておきたい本。
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大河内直彦, チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る

気候変動の研究は様々な科学技術の集大成である。地質学はもちろんのこと、生物学、物理学、化学、あらゆる分野の発見が気候変動の研究に新たな知見をもたらす。観測技術の進歩により新たな研究が可能となることも多く、新たな発見により定説が覆り続けている。本書はそうした歴史を誠実に描いたものである。研究者の手による本であり、参考文献による裏付けがしっかりしているので安心して読める。それだけではなく、図版が非常に豊富なのが一般読者にはありがたい。科学的な内容だけではなく、関係する科学者たちの...