military

book

奥山真司(監修), ビジネス教養 地政学

イラスト多めの地政学入門書。本当のさわりの部分だけなので、普段からこの分野のニュースを追っている人には得られるものが少ないかもしれない。
comic

板垣恵介, 自伝板垣恵介自衛隊秘録 我が青春の習志野第一空挺団

ネットで断片的に貼られるもなぜか単行本に収録されていなかった幻の作品が、なぜかこのタイミングで突然の単行本化。特に初期作品の方は、刃牙の原点が著者の自衛隊時代にあるというのをひしひしと感じさせてくれる。
book

坂本雅之, ゲームシナリオのためのミリタリー事典

"ゲームシナリオのための" と付いているが、初心者向けの軍事入門書としても悪くない。細かい記述ミスは多々あるものの、最初に大筋を掴む用途であれば問題ない程度だと思う。
book

マックス・フォン・シュラー, アメリカ人が語るアメリカが隠しておきたい日本の歴史

日韓で活動した経験を持つ元米軍海兵隊による歴史書。おそらく自身による日本語と英語の文章が併記されるスタイル。 日本の自虐史観を否定する以上に、米国 (や西洋) の傲慢さを自ら批判しているのが印象的。
book

アナスタシア・マークス・デ・サルセド (著), 田沢恭子(訳), 戦争がつくった現代の食卓 軍と加工食品の知られざる関係

現代のスーパーマーケットで手に入る便利な食品の多くが軍隊生まれであり、さらにその多くが米陸軍出身である。缶詰、レトルト食品、フリーズドライ、パック入りの加工肉、エナジーバーといった身近な食品の数々。いずれも持ち運びに便利で、すぐに食べられ、常温で長期保存でき、手頃な価格で、万人に愛される味。これらの特徴はすべて軍隊で求められるものと共通だ。本書は、それらの食品を生んだ米陸軍のネイティック・ソルジャー・システム・センター (ネイティック研究所) への取材や膨大な文献調査により、...
book

辻田真佐憲, たのしいプロパガンダ

プロパガンダの中でも、音楽や映画といった娯楽による "たのしいプロパガンダ" を紹介した本。表紙もロトチェンコのパロディ。 大日本帝国、ソ連、ナチ、北朝鮮、韓国、オウム真理教、イスラム国、現代日本と、さまざまな時代と地域の "たのしいプロパガンダ" を取り上げている。所変われどその本質は変わらず、人気芸能人や芸術家までをもフル活用してプロパガンダに励んでいた様子が見て取れる。また、現代の事例も取り上げられており、ロシアやウクライナのSNSを活用したプロパガンダや米国のディーバ...
book

ダニエル・スミス(著), 小野智子+片山美佳子(訳), 絶対に行けない世界の非公開区域99 ガザの地下トンネルから女王の寝室まで

さまざまな理由で立ち入りができない場所を集めたネタ本。著者がイギリス人ということもあり、ややイギリスやヨーロッパの比率が高めか。 セキュリティや国防上の理由、紛争地域、宗教がらみ、所在地不明など理由は様々だが、どれも興味をそそられるものばかり。さすがに著者も立ち入りの調査はしていないようだが、関係する写真も多く、眺めているだけでも楽しい。
comic

こげどんぼ, ヨメさんは萌え漫画家

よくある結婚コミックエッセイ。漫画家と自衛官という特殊な組み合わせから来るネタは面白い。自衛隊員の生活が垣間見えるのも楽しい。
comic

おざわゆき, 凍りの掌 シベリア抑留記

著者の実父への聞き取りを元にしたシベリア抑留記。 一兵卒の主観的な視点からのシベリア抑留は実にリアルで底おそろしさを感じる。また、一次資料が少ないところをよくマンガに仕上げてくれたものだと思う。復員後のアカの扱いなども、復員者の視点で生々しく描かれている。 絵柄はマンガ的なシンプルなものだが、この内容でリアルな表現ではとても読めないだろう。
book

かのよしのり, 銃の科学 知られざるファイア・アームズの秘密

著者は陸上自衛隊の武器補給処技術課研究班の出身。 銃火器の構造からその歴史、最近のトレンドまでをうまく一冊にまとめている。見開き2ページで一項目が完結する形式と大量の図版で非常に読みやすい。事前知識もほぼ必要としない構成なので、初心者の一冊目としても有用。強いて欠点をあげると、索引が貧弱なのだけがやや残念。