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ベン・リンドバーグ(著), トラビス・ソーチック(著), 岩崎晋也(訳), アメリカン・ベースボール革命 データ・テクノロジーが野球の常識を変える

マネー・ボールに代表される従来のセイバーメトリクスは、野球選手たちの能力や勝利への貢献度を正しく評価し、埋もれた才能を低コストで発掘することが大きな目的であった。一方、本書アメリカン・ベースボール革命は、いかにして優れた選手を育成するかに主眼を置いている。いわば、セイバーメトリクスの一歩先を行くものと言って良いだろう。 取り上げられる手法も、最近メディアでも取り上げられることが多くなったバレルから変化球の比率まで多岐に渡る。どれも効率よく選手を育成するには欠かせない手法である...
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斉藤振一郎, 全国野球場巡り: 877カ所訪問観戦記

27年間に渡り、日本全国の野球場877箇所を巡り歩いた記録。そのカバーしている範囲は広く、プロ野球や高校野球で使用されている有名球場はもちろんのこと、企業や大学の私設球場や地方の名もなき球場までもが網羅されている。インターネットで球場の情報が得られない時代の記録が大半を占めており、まさに足で稼いだ労作と言える。
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審判メカニクスハンドブック(第5版)

ISBNがついておらず、全日本野球協会から購入するか中古を入手する必要がある。私はメルカリで購入した。送料込みで600円。 内容はだいぶ玄人向きで、基本的な用語の解説もない。"ゴーアウト" などの基礎的な語はおろか、"メカニクス" の意味するところもきちんとした説明がない。またこの手の本に必須の索引もないので、本当にわかっている人だけが読む想定なのだろう。それでも類書がまったくない唯一無二の本なので、真剣に審判の腕を磨きたい人には必須の一冊となる。 野球審判の基本は二人制にあ...
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渡辺保裕, 球場三食 (2) (3)

二軍やキャンプ地までと幅が広がってきた (一軍本拠地はそろそろネタ切れか)。各地で出会う準レギュラー陣で話にも奥行きが出てきた。
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星野伸之, 真っ向勝負のスローカーブ

遅球とスローカーブで一時代を築いた星野伸之によるピッチング論。 打ち取るテクニックや配球論もさることながら、2003年の出版にもかかわらずフレーミングの観点から捕手を評価しているのはその先見性を伺わせる。
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根本真吾, アメリカでプロになる! アメリカ・スポーツ界で活躍する方法

アメリカ・スポーツ界の広い裾野でプロとしてプレイする道の紹介。著者の専門とする野球の話が中心だが、他のアメリカンスポーツでも事情は似たようなものと思われる。 トライアウト・ショーケースでの売り込みやスポーツ留学など、様々な道がある。英語が苦手な選手向けの米国のスポーツチームのウェブサイトの調べ方からメールの書き方まで網羅されており至れり尽くせり。あとは本人が一歩踏み出すだけとなっている。
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お股ニキ(@omatacom), セイバーメトリクスの落とし穴

タイトルからはセイバーメトリクスの問題点を取り上げているかと思えたが、そのような部分はほんの4ページほど。それも、セイバーメトリシャンがデータだけを絶対視しており解釈や切り口を軽視しているという先入観に基づく批判であり、さすがに言いがかりだろう。 本書の大半を占める野球エッセイはほぼエビデンスがなく、ところどころ示される数値も他の研究の借用。そのエビデンスがない点は他の方からも指摘を受けているらしいが、 こうした話をすると「エビデンスはあるのか」「無意味な練習はない」とよく言...
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本間正夫, 草野球の教科書

草野球ならではのセオリーをまとめた本。 チームナンバーワン打者は三番に置く、守備の名手にはサードを守らせる、などプロ野球とはまた違ったセオリーは面白い。エビデンスがないのが難だが、読み物としては面白い。
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おかず甲子園 令和名勝負

おかず甲子園 令和名勝負をプレイ。 一見バカゲー的な外観ながら、中身は意外と硬派。課金圧は低め。とにかく周回を回す前提の作りなので、まずは最適化にこだわらずに回数をこなすのに注力するのが良さそう。
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田尻賢誉, 機動破壊 健大高崎 勝つための走塁・盗塁93の秘策

そもそも現代のセイバーメトリクスでは盗塁は高いリスクの割に見返りの少ない行為とされ、走塁全般が軽視されている。そんな走塁にスポットを当てた戦術書。 健大高崎の葛原コーチらへの取材をベースにしていることもあり、技術よりは心理面が中心。教育者としての視点も強く感じる。自分のようにセイバーメトリクスの数字遊びに勤しんでいる人間には少々物足りないが、選手の教育に携わっている方には助けになるものと思う。