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板垣巴留, パルノグラフィティ

板垣巴留の自伝的エッセイ。板垣恵介の娘であることを公にした後の連載なので当然ながら父も登場しているが、その亭主関白っぷりと家族からの愛されっぷりが見られたのが一番うれしい。
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施川ユウキ, 鬱ごはん (4)

相変わらず鬱々とした展開だが読み続けてしまう魅力がある。クーポンメールによるタダメシ、コロナ禍でのフードデリバリーのバイトなど、プロレタリア文学のような趣すらある。
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川尻 こだま, あたしゃ川尻こだまだよ (1)

川尻こだまのマンガがついに単行本化。投稿をまとめただけのKindle本もあるが、こちらは一応描き直しと描き下ろしもあり。装丁も無駄に豪華。川尻こだまには第二の西原理恵子の呼び声もあるが、そこまで攻めた作風でもなく、その乱れた食生活を中心とした日常系が中心。
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宇田川勝司, 日本で1日に起きていることを調べてみた

いわゆる統計雑学本。どれも単純な算術平均を出しただけなので統計の勉強となるかは微妙だが、「へー」と思わせるような意外な数値も多い。
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西村賢太, 小説にすがりつきたい夜もある

を再編集したもの。氏にしては珍しい、私小説ではないエッセイだが、特に後半の色慾譚など自分をさらけ出す作風は変わりない。
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橘玲, 事実 vs 本能 目を背けたいファクトにも理由がある

週刊プレイボーイの連載 "そ、そうだったのか!? 真実のニッポン" を再構成したもの。もとがコラムだけにやや雑多な内容だが、表題ともなっている "事実 vs 本能" というテーマは通底している。
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菊池真理子, 酔うと化け物になる父がつらい

アルコール依存症に加えて毒親要素も強めのコミックエッセイ。タイトルでは父だけが取り上げられているが、母も宗教依存。著者の対処が (専門家目線で) 正しかったのかは分からないが、この環境に耐えて情報を発信したのは驚嘆に値する。
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玉井雪雄, じこまん (1) (2) (3)

自転車エッセイマンガ全3巻を一気読み。タイトル通り自転車は自己満足の象徴ともいえる趣味であり、この趣味に深くハマる中年男性が多い。同世代の人は、そんな心理を綴ったこのマンガに間違いなく共感できるだろう。
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二宮敦人(原作), 土岐蔦子(漫画), 最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常 (1) (2) (3)

Kindle Unlimitedで3巻まで一気読み。藝大は理工系とはまた違った意味での天才や変人が多く、見ているだけで楽しい。好きを極めてしまった人が多いのは予想通りだったが、特に好きでもないにもかかわらず藝大に入ってしまう人がいるのが驚きではある。
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鈴木みそ, X (てん) までとどけ アイゾー版

2000年代ごろのコンピュータの歴史を刻んだマンガ。当時の空気感を感じられる数少ないメディアだと思う。各ページに掲載年月が書かれているのも親切。タイトル通りApple製品のネタが中心だが、Orkut、mixi、Movable Typeなどそれ以外の周辺情報も豊富。ゴミばかりが引っかかる検索エンジンなど、予言とも言えるネタも多い。