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7 Days to End with You

未知の言語を推理していくなかなか野心的なゲーム。 マルチプラットフォームで提供されているが、iOS版でプレイした。ただし、iOS版は新規エンディングが収録されてないとのことなので、PCの前に座ってじっくりプレイできる人はSteam版を選んだ方が良いかもしれない。。 ストーリーの詳細はネタバレになるので書かないが、言語の推理ありきのシナリオに感じる。周回を前提とした作りも少々退屈。それでも言語の推理という独自の要素には魅力があり、ピタリと当てはまる言葉が見つかったときの快感は素...
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斉藤淳, ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語 わが子の語学力のために親ができること全て!

著者の主催するJ Prep斉藤塾への誘導があるので多少のバイアスは仕方ないが、それを割り引いて読めば役に立つ情報も多い。多様な教材へのポインタが示されるので、それを目当てに読むのも良い。 英語の音に重きを置いている姿勢は評価できる。フォニックス読みの練習の推奨や、音をベースとして指導している英語塾を選ぶことなどは納得感がある。また、CEFRによる語学力測定やレクサイル指数による本選びなど、この分野では当たり前でもあまり知られていない事柄を一通りさらえるのも良い。
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広瀬友紀, ちいさい言語学者の冒険 子どもに学ぶことばの秘密

言語学者が子供の言語獲得の過程を観察したエッセイ集。 子供が日本語の無声音 (濁音) と有声音 (濁音) の対応のずれに気付く様子が実に興味深い。「「は」にテンテンつけたら何ていう?」という大人にとっては簡単な質問に答えられない子供が多いという現象がある。これは種を明かすと、「か-が」、「さ-ざ」、「た-だ」が正しく無声音-有声音の関係にあるのに対し、「は-ば」が全く対応していない音であるため。テンテンの正体を正しく知っている子供こそ答えられないちょっと意地悪な質問である。こ...
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サンキュータツオ, 学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方

今どきは国語辞典といってもオンラインのものを使うのがせいぜいという人も多いと思うが、この本は様々な国語辞典の個性や魅力に目覚めさせてくれる。一口に国語辞典と言ってもそれぞれ個性があり、特に後発のものはきちんと差別化を図って作り込まれているのがよく分かる。この手の本での定番とも言える擬人化もあり。
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宍戸里佳, 他言語とくらべてわかる英語のしくみ

英語だけを学んでいると気が付かないことだが、英語はインド・ヨーロッパ語族の中でもかなり特異な言語である。そこで、他のヨーロッパ言語、特に著者の専門であり同じゲルマン語から枝分かれした兄弟語でもあるドイツ語と比べてみることで、その特異性をあぶり出してみようという試み。 こうしてヨーロッパの他言語と比べてみると、英語は簡略化が進んだ言語であることが明らかとなる。特に語形変化 (格変化) の省略は他の言語とは一線を画している。これは英語学習者としては嬉しい点ではあるが、一方でその行...
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橋口幸生, 言葉ダイエット メール、企画書、就職活動が変わる最強の文章術

電通のコピーライターによる文章本。文章を短くする “言葉ダイエット” を提唱している。例文をBEFORE/AFTERで直していく形式だが、BEFOREの質があまりにも低く初心者向け。 きちんと構造化された文書や内容を誤りなく伝える文章は最初から放棄されおり、耳目を集める必要がある文章の書き方に特化している。それ自体は悪いことではないが、ややタイトル詐欺と感じる。後半は文章術というよりもコピーの書き方が中心。コピーライターになりたい人には良いと思う。メールの敬語表現などは業界に...
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マックス・フォン・シュラー, アメリカ人が語るアメリカが隠しておきたい日本の歴史

日韓で活動した経験を持つ元米軍海兵隊による歴史書。おそらく自身による日本語と英語の文章が併記されるスタイル。 日本の自虐史観を否定する以上に、米国 (や西洋) の傲慢さを自ら批判しているのが印象的。
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根本真吾, アメリカでプロになる! アメリカ・スポーツ界で活躍する方法

アメリカ・スポーツ界の広い裾野でプロとしてプレイする道の紹介。著者の専門とする野球の話が中心だが、他のアメリカンスポーツでも事情は似たようなものと思われる。 トライアウト・ショーケースでの売り込みやスポーツ留学など、様々な道がある。英語が苦手な選手向けの米国のスポーツチームのウェブサイトの調べ方からメールの書き方まで網羅されており至れり尽くせり。あとは本人が一歩踏み出すだけとなっている。
book

エラ・フランシス・サンダース(著), 前田まゆみ(訳), 翻訳できない世界のことば

ひとことでは訳せない世界のユニークな単語を集めた本。日本語からは TSUNDOKU (積ん読) が取り上げられているといえば、雰囲気が伝わるだろうか。 一見するとただのネタ本に見えるが、言葉というものがその国や地域の文化と密接に関係していることを思い出させてくれる良書。
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Anthony Bourdain(Author), Joel Rose(Author), Langdon Foss(Illustrator), Jose Villarrubia(Illustrator), GET JIRO!

ディストピア化した世界で寿司を握り包丁を振り回すJIROを描いた怪作。 その舞台設定はさておき、ストーリーラインは意外にしっかりしており、アートの質も高い。偏見を持たずに読むべき。