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サンキュータツオ, 学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方

今どきは国語辞典といってもオンラインのものを使うのがせいぜいという人も多いと思うが、この本は様々な国語辞典の個性や魅力に目覚めさせてくれる。一口に国語辞典と言ってもそれぞれ個性があり、特に後発のものはきちんと差別化を図って作り込まれているのがよく分かる。この手の本での定番とも言える擬人化もあり。
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宍戸里佳, 他言語とくらべてわかる英語のしくみ

英語だけを学んでいると気が付かないことだが、英語はインド・ヨーロッパ語族の中でもかなり特異な言語である。そこで、他のヨーロッパ言語、特に著者の専門であり同じゲルマン語から枝分かれした兄弟語でもあるドイツ語と比べてみることで、その特異性をあぶり出してみようという試み。 こうしてヨーロッパの他言語と比べてみると、英語は簡略化が進んだ言語であることが明らかとなる。特に語形変化 (格変化) の省略は他の言語とは一線を画している。これは英語学習者としては嬉しい点ではある...
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橋口幸生, 言葉ダイエット メール、企画書、就職活動が変わる最強の文章術

電通のコピーライターによる文章本。文章を短くする “言葉ダイエット” を提唱している。例文をBEFORE/AFTERで直していく形式だが、BEFOREの質があまりにも低く初心者向け。 きちんと構造化された文書や内容を誤りなく伝える文章は最初から放棄されおり、耳目を集める必要がある文章の書き方に特化している。それ自体は悪いことではないが、ややタイトル詐欺と感じる。後半は文章術というよりもコピーの書き方が中心。コピーライターになりたい人には良いと思う。メールの敬語...
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マックス・フォン・シュラー, アメリカ人が語るアメリカが隠しておきたい日本の歴史

日韓で活動した経験を持つ元米軍海兵隊による歴史書。おそらく自身による日本語と英語の文章が併記されるスタイル。 日本の自虐史観を否定する以上に、米国 (や西洋) の傲慢さを自ら批判しているのが印象的。
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根本真吾, アメリカでプロになる! アメリカ・スポーツ界で活躍する方法

アメリカ・スポーツ界の広い裾野でプロとしてプレイする道の紹介。著者の専門とする野球の話が中心だが、他のアメリカンスポーツでも事情は似たようなものと思われる。 トライアウト・ショーケースでの売り込みやスポーツ留学など、様々な道がある。英語が苦手な選手向けの米国のスポーツチームのウェブサイトの調べ方からメールの書き方まで網羅されており至れり尽くせり。あとは本人が一歩踏み出すだけとなっている。
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エラ・フランシス・サンダース(著), 前田まゆみ(訳), 翻訳できない世界のことば

ひとことでは訳せない世界のユニークな単語を集めた本。日本語からは TSUNDOKU (積ん読) が取り上げられているといえば、雰囲気が伝わるだろうか。 一見するとただのネタ本に見えるが、言葉というものがその国や地域の文化と密接に関係していることを思い出させてくれる良書。
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Anthony Bourdain(Author), Joel Rose(Author), Langdon Foss(Illustrator), Jose Villarrubia(Illustrator), GET JIRO!

ディストピア化した世界で寿司を握り包丁を振り回すJIROを描いた怪作。 その舞台設定はさておき、ストーリーラインは意外にしっかりしており、アートの質も高い。偏見を持たずに読むべき。
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山口謠司, ん 日本語最後の謎に挑む

日本語のひらがなのなかで最後に生まれた "ん" の歴史。 当然ながら、 "ん" の歴史を辿るということは、漢字による音写に始まる日本語の歴史を辿るということになる。読み物としてはやや退屈な部分もあるが、非専門家には新鮮な驚きも多い。
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岡崎洋三, 日本語とテンの打ち方

学校の作文教育ではきちんと教えられないテンの打ち方を一冊丸ごと。 著者なりの体系立った打ち方の理論があるわけではなく、様々な例文を持ち出してきては都度解説をするスタイル。 例文はやや新聞贔屓が過ぎるか。本書中に著者の経歴が書かれていないので想像に過ぎないが、新聞出身かもしれない。
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ダニエル・L・エヴェレット(著), 屋代通子(訳), ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観

いわゆる普遍文法の枠に納まらない (と主張される) ピダハン研究の第一人者による著作。一般向けの啓蒙書で、現地のエピソード中心のため、言語学の知識がなくても楽しめる。 他の多くの言語に見られる数の概念、創造神話、再帰、間接的な体験の表現といった多くの要素が欠けているとされるピダハンの存在には、専門の学者ならずともワクワクさせられる。また本書ではあまり詳しく語られないが、キリスト教の伝道師として現地入りした著者が逆に改宗に至ったというエピソードも実に興味深い。
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