religion

book

飯山陽, イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観

イスラム教は神の言葉を書き留めたコーランや預言者ムハマンドの言行録であるハディースといった啓示に従うのがその本義である。ところが、発祥以来1400年間のイスラム1.0は啓示の知識を法学者が独占することで、イスラム法と啓示の乖離を許容しながらも現実と折り合いをつけ、社会の安定に努めてきた。しかしながら、インターネットを通じて啓示テキストに簡単にアクセスできるようになると、原理主義的なイスラム2.0が台頭してくるようになった。このイスラム2.0の最も先鋭的な姿がジハード主義者であ...
comic

カルロ・ゼン(原作), 石田点(漫画), テロール教授の怪しい授業 (2) (3)

前巻よりもう少し踏み込んで、テロリストやカルトの視点から攻撃方法を考えるお話。SNSなどの今風の攻撃手法も完備。今回は大活躍の白川君がいい味を出している。
book

米本和広, 島田裕巳, 大川隆法の霊言 神理百問百答

米本和広にしては珍しい、ユーモアたっぷりの大川隆法本。氏の著作をしっかりと読み込んだ上で大村英昭や佐伯真光といった本職の学者に裏を取ってのツッコミはさすがとしか言いようがない。島田裕巳による大川隆法の出自からの心理分析は少々邪推が過ぎるとは思うが、さもありなんと思わせる部分がある。
comic

カルロ・ゼン(原作), 石田点(漫画), テロール教授の怪しい授業 (1)

テロリストやカルトをテーマにしたマンガ。特に彼らの標的となりやすい大学を舞台に、その実態や見分け方を学べる。
book

三井誠, ルポ 人は科学が苦手 アメリカ「科学不信」の現場から

創造論を信奉するキリスト教根本主義や温暖化をでっちあげと批判する大統領など、米国を覆う科学不信に迫ったドキュメンタリー。 これらの科学不信の原因は知識の有無ではないかと思いがちだが、問題はそう単純ではない。そもそも人が知識に基づいて理性的に行動する存在というのが思い込みで、何かを決めるときに理性に頼る啓蒙主義も18世紀から広がった最近の流行に過ぎない。学校の先生から教えられた直感と反する進化論よりも、最も身近で信頼できる親から教えられ直感にも合う創造論を信じてしまう子供がいる...
book

ニック・ポータヴィー(著), 阿部直子(訳), 幸福の計算式 結婚初年度の「幸福」の値段は2500万円!?

幸福経済学の啓蒙書。心理学、精神医学 (精神神経免疫学) などの研究成果を根拠とした主観的な幸福度に関する研究の紹介が中心。 個人の消費活動が隣人と張り合う気持ちに左右されるというジェームズ・デューゼンベリーの相対所得仮説は、ミルトン・フリードマンの恒常所得仮説と相容れないこともあり、主流派経済学からは軽視されていた。しかしながら、金持ちはたいてい貧乏人よりも貯蓄率が高いのにすべての国民が豊かになっても平均貯蓄率が上がらないという現象をうまく説明できるのは相対所得仮説の方だ。...
comic

高田かや, お金さま、いらっしゃい!

お金を徹底して排除したカルト村の価値観を引きずっているのが他のマネー本とは一線を画している。それだけに、見ていてハラハラするところが多いが。ご主人とそのご実家がかなりお金にルーズなところも将来が心配になってしまう。
comic

いしいさや, よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話

エホバの証人の二世による自伝マンガ。 マンガとしては荒削りだが、それだけに生々しい二世の苦悩が伝わってくる。
comic

高田かや, さよなら、カルト村。 思春期から村を出るまで

カルト村で生まれました。の続編。 前作同様に部外者から見るとかなり壮絶な内容。中等部・高等部 (村外の中学生・高校生に相当する年齢) となり、だんだんとヤマギシの特殊性に気づきながらその後の進路を考えていく成長物語は頼もしくもあるのだが、村を出てからの世間知らずな行動は危ういところが多くハラハラしてしまう。
book

米本和広, 教祖逮捕 「カルト」は人を救うか

1996年から1999年頃にかけてのルポタージュをまとめたもの。 法の華、ライフスペース、貴乃花やTOSHIの洗脳騒動、親鸞会や顕正会と、その時時の旬の話題が中心のため、本としてのまとまりは今ひとつだが、事後に明らかになった事実の補足等もあり、今改めて読み返す価値がある。