anthropology

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吉田悠軌, 禁足地帯の歩き方

表題の禁足地帯の歩き方は1章のみで、あとはオカルト一般の雑多な内容。ムーの連載を元にしているだけあって、その胡散臭さがたまらない。
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丸山ゴンザレス, 世界の危険思想 悪いやつらの頭の中

殺人犯やドラッグユーザー、武器商人など、一般的な日本人とは異なった常識を持つ人々へのインタビュー集。労作という範疇を超えて大きなリスクをとった著作。 彼らの思想は簡単に理解できるものではないが、彼らなりの理屈があり筋があることはわかる。これらを拒絶してしまうことは簡単だが、その思想に正面から向かい合うことで世界を少し広げることができる。
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エラ・フランシス・サンダース(著), 前田まゆみ(訳), 翻訳できない世界のことば

ひとことでは訳せない世界のユニークな単語を集めた本。日本語からは TSUNDOKU (積ん読) が取り上げられているといえば、雰囲気が伝わるだろうか。 一見するとただのネタ本に見えるが、言葉というものがその国や地域の文化と密接に関係していることを思い出させてくれる良書。
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藤井青銅, 「日本の伝統」の正体

藤井青銅の著作を読むのは、以来。 日本の伝統と思われている習慣や行事の多くが意外に新しいというお話。季節ごとの伝統行事、冠婚葬祭のしきたり、神社仏閣など、歴史があると思われているものに意外に若いものが混ざっていることがよく分かる。巻末の「伝統の長さ」棒グラフも楽しい。
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安田峰俊, さいはての中国

現代中国の暗部に迫ったルポタージュ。 ネトゲ廃人、習近平の聖地、内モンゴル自治区のゴーストタウンなど、華やかな報道では決して扱われない "さいはて" に踏み込んだ力作。これらの影から目をそらしていては、中国の実態には決して迫れない。
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ジェームズ・R・フリン(著), 水田賢政(訳), なぜ人類のIQは上がり続けているのか? 人種、性別、老化と知能指数

人類の知能指数が過去100年にわたり上昇し続けているというフリン効果の原因について、フリン教授自らが解明に取り組んでいる。 栄養状態の改善、衛生状態の改善、族外婚、現代社会の新しい思考習慣といった様々な可能性をひとつひとつ豊富なデータで検証していく。読み物としては少々退屈だが、知能とは何かを深く考える上で参考になる一冊。
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井上章一, 京都ぎらい

たまには流行本でも。 京都論としてはそれほど新味はないが、感情的なところをあまり隠さずに書き綴っているところは特徴的。ある意味ブログ的と言えるかもしれない。 参考文献が付属していないところをみても分かるとおり、裏の取れていない推論も多いのでご注意を。
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内澤旬子, 世界屠畜紀行

世界中の肉食文化地域の屠畜の様子を扱うドキュメンタリ。 屠畜の現場の様子や地域差はもちろんのこと、賤業とされがちな屠畜業者の各社会における位置付けを重視した取材が印象的。紀行文に添えられた味のあるイラストも良い。
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ダニエル・L・エヴェレット(著), 屋代通子(訳), ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観

いわゆる普遍文法の枠に納まらない (と主張される) ピダハン研究の第一人者による著作。一般向けの啓蒙書で、現地のエピソード中心のため、言語学の知識がなくても楽しめる。 他の多くの言語に見られる数の概念、創造神話、再帰、間接的な体験の表現といった多くの要素が欠けているとされるピダハンの存在には、専門の学者ならずともワクワクさせられる。また本書ではあまり詳しく語られないが、キリスト教の伝道師として現地入りした著者が逆に改宗に至ったというエピソードも実に興味深い。
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原田実, 江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統

著者はASIOSの中の人。 江戸しぐさの矛盾や嘘を暴くだけにとどまらず、それが生まれた背景まできちんと踏み込む姿勢が良い。ところどころに独善的な推理が見られるところがやや難か。
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