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奥野幹也, 理論から学ぶデータベース実践入門 リレーショナルモデルによる効率的なSQL

著者は漢のコンピュータ道の中の人。世の中に数あるSQLの小手先の技術を解説しただけのデータベース本と異なり、リレーショナルモデルの本質の部分を攻めているのが見事。一見遠回りのように見えるが、これが本当の近道という気がする。
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トーマス・トウェイツ(著), 村井理子(訳), ゼロからトースターを作ってみた

この "ゼロから" は、自然の中にある材料から、という意味。鉄鉱石を精錬し、マイカ (雲母) を引き剥がし、銅を電解精錬し、とバカバカしくも見事な企画。何気なく使っている安価な家電製品が世界中の様々な工業的プロセスに依存していることに気付かせてくれる。著者はRoyal College of Artの学生で、卒業制作としてこのプロジェクトに取り組んだとのこと。学生故の準備不足や無計画さが目に付き、所々やむなく初心を曲げてしまっている個所もあるが、そういった細かい点を吹き飛ばすほ...
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神奈川のりこ, ラーメン屋のヨメ

ほのぼの系のラーメン屋切り盛り四コマ。特に盛り上がりがあるわけではないが安定した面白さ。合間のラーメン屋レポートもなかなか。
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鳴見なる, ラーメン大好き小泉さん (1)

今風の食マンガに萌えを加えて一ひねり。ラーメンの蘊蓄などは控え目なので、絵を楽しむマンガかもしれない。
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堀内正人, 麻雀麒麟児の一打 鉄鳴き

コンビニの500円本だが、堀内正人の著書だけあり、内容はかなりまとも。ただし、後に出版された神速の麻雀の方がデータも豊富でよくまとまっているので、今から読む人はそちらがおすすめ。表題通り鳴きに絞った一冊。今までの麻雀戦略本では門前に比べて軽視されていた鳴きに切り込んだのは新鮮。例題も単純な鳴く鳴かないだけではなく、将来の鳴きを見据えた手り作りを考えており実践的な内容。
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グレゴリー・クラーク(著), 久保恵美子(訳), 10万年の世界経済史 (上) (下)

日本語版の表題は "10万年の世界経済史" となっているが、10万年というbig historyよりも、産業革命の背景やその影響が主題。原著の表題の "A Farewell to Alms" の方が著者のメッセージを正しく伝えているように感じる。ダジャレだが。上巻はマルサスの罠による産業革命以前の停滞が中心。世界各国の人口、出生率、死亡率、生活水準、技術水準、実質賃金の豊富な推移データを元に、短期的な所得の増大が常に人口の増大によって打ち消されてきたことを示す。下巻では、なぜ...
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谷口ジロー, 千年の翼、百年の夢

ルーブル美術館を舞台に夢と現の間を飛び回りながら、その歴史の重みを感じさせてくれる。ルーブル美術館という尻込みしてしまうような題材を描き切る谷口ジローの筆致も見事。
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宝島社編集部(編), コワ~い不動産の話 2

コワ~い不動産の話の続編。前作に引き続き良くも悪くも週刊誌的な内容なので、内容を自身で判断できる方はどうぞ。
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岡田淳雅, 頭が冴えるルービックキューブ

ルービックキューブ初心者向けの入門書としてはなかなか。図版がないのはやや寂しいか。
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榎本俊二, ムーたち (1)

いわゆる不条理マンガに分類されるのだろうけれど、単に不条理なだけではなくどこか世の中の見方を揺さぶられるような感覚がある。