book 山田奨治, <海賊版> の思想 18世紀英国の永久コピーライト闘争 現代の期限付きの著作権のきっかけとなった18世紀英国の法廷闘争を仔細に追いかけた作品。著作権の制限が決して遂行な理念だけではなく、海賊出版社の営利を求める姿勢によって生まれたというのは実に興味深い。 2014-10-16 book
book トーマス・クーン(著), 中山茂(訳), 科学革命の構造 実はまだ読んでいなかった古典。パラダイムとはもはや便利に使われる語となってしまっているが、元々は精緻に組み上げられた概念であるのがよく分かる。翻訳が今ひとつこなれていないのが残念。 2014-10-14 book
comic カザマアヤミ, 恋愛3次元デビュー 30歳オタク漫画家、結婚への道。 恋愛経験のなかった漫画家の結婚までを描いたコミックエッセイ。素直に応援したくなるタイプ。 2014-10-13 comic
book 松濤明, 新編・風雪のビヴァーク 昭和初期の伝説的登山家、松濤明の各種の著述から遺書までをまとめたもの。紀行文は登歩渓流会の会報に寄稿されたものが中心のため、山をやっている人以外にはあまり楽しめないかもしれないが、戦前戦後の登山事情を知る上では貴重な資料といえる。一方で、スポーツアルピニズム批判などの思想は現代でも通用する内容と感じる。 2014-10-09 book
comic 茨木保, がんばれ! 猫山先生 (3) 猫山先生の続編。ようやく表面化してきた猫山先生の開業後の問題が笑いと涙を誘う。鹿野先生はさすがに救いがなさすぎ笑えなくなってくる。 2014-10-07 comic
book ダニエル・コーエン(著), 林昌宏(訳), 経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える 帯の宣伝文は "銃・病原菌・鉄" の経済版の様な印象を与えるが、方向性はだいぶ違う。全時代を通じた大きな仮説がやや弱いが、各時代の個別のエピソードは興味深いものが多い。 2014-10-05 book
comic 業田良家, 自虐の詩 (上) (下) 実は読んでいなかった過去の名作。上巻はワンパターンでやや退屈ですらあるギャグマンガだったのだが、登場人物の過去を深堀りする作品に路線変更してから一気に化けた。 2014-10-02 comic
book マイケル・サンデル(著), 鬼澤忍(訳), これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学 少し前のベストセラー本。著者があまりポジションを取っておらず判断を読者任せにしているので読み物としては今ひとつだが、各種の考え方をある程度網羅的に整理する助けにはなる。 2014-10-01 book