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後田亨, 大江英樹, 生命保険の嘘 「安心料」はまやかしだ

いわゆる民間生命保険の不要論。著者は日本生命出身で、乗り合い保険代理店を経て現在は社団法人の代表。この種の生命保険不要論に興味のある人ならば新しい情報は少ないかもしれない。それでも本としてはよくまとまっているので、一冊目には悪くない。少々強引なところがありながらも行動経済学的な解説で味付けしてあるのが類書との差別化ポイントか。
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久松達央, キレイゴトぬきの農業論

著者は久松農園の設立者。農業論という表題が付いているが、経営論半分、随筆半分といったところ。小規模農家の関係者には非常に参考になる部分が多い様に思う。
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カデナクリエイト(著), 池本正純(監修), 図解&事例で学ぶ ビジネスモデルの教科書

ビジネスモデル・パターンの解説書。内容は薄めで、あくまで入門書。さらっと読め、内容もそれほど突飛なものでもないので、一冊目としては悪くない。
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鈴木みそ, ナナのリテラシー (3)

シリーズ完結編。唐突な終わりに驚きつつあとがきを読むと打ち切りとのこと。みそ吉先生の出版社化など未回収のネタが残っているのは残念。今回の柱となっている表現問題への切り込みはさすが鈴木みそといったところ。娯楽作品として成立させながらも、問題から目をそらさずに論じている点が素晴らしい。
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パコ・アンダーヒル(著), 鈴木主税(訳), 福井昌子(訳), なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学

小売現場のエスノグラフィの第一人者であるパコ・アンダーヒルの著書。売場作りの入門書としても一級品だが、単純な読み物としても抜群に面白い。小手先の理論だけではなく、小売の現場を観察し続けてきた重みが感じられる。
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野広実由, ダンナが今日からラーメン屋 立志編

ダンナのラーメン修行をネタにしたエッセイコミック。肝心の調理の情報は少ないものの、有名店の内情を垣間見れるのは面白い。
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中川右介, 出版社社長兼編集者兼作家の 購書術 本には買い方があった!

世の中に読書術の本は数あれど、これはちょっと目先の変わった購書術の本。購書術と言っても、一般読者がいかにお得に本を買うかやいかに稀覯本を手に入れるかではなく、出版文化を守るためにはどのような購入方法が望ましいかが出版社側の視点から語られる。紙の本を基礎に据えた現在の出版業界の形を維持することにこだわりすぎているきらいはあるが、一説としては面白い。
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日経コンピュータ(編), 開発・改良の切り札 システム内製を極める

システム内製の事例集。内製開発を考えている企業の人間なら読む価値はあるかと思うが、成功事例ばかりで失敗事例がほとんどない点には注意が必要。
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ダン・ローム(著), 小川敏子(訳), 描いて売り込め! 超ビジュアルシンキング

少し前に流行ったビジュアルシンキングの入門書。ビジュアルシンキングと聞くとインフォグラフィックス的なプレゼンの部分を思い浮かべる方も多いかと思うが、それ以上に考え方のフレームワークとして有用。
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平康慶浩, 出世する人は人事評価を気にしない

いわゆる人事の仕組みのお話。前著と同様、上昇志向の強い人向けか。勘の良くない人には気付きにくい社内の仕組みや暗黙の了解を身も蓋もなく書いている点は評価できる。出世志向の人は必読。