sociology

book

藤岡利充, 泡沫候補 彼らはなぜ立候補するのか

2014年に毎日映画コンクールのドキュメンタリー映画賞を受賞した映画、立候補の舞台裏を綴ったもの。映画を観ていなくても楽しめる。扱っているのは、マック赤坂、羽柴誠三秀吉、外山恒一といった、ネットでも有名な画になる面々が中心。泡沫候補一般のルポタージュを期待して読むと肩すかしを食らうかもしれない。
book

隣のサイコさん 電波系からアングラ精神病院まで!

精神疾病全般を扱った別冊宝島。ややアングラ寄りなネタも多いこのジャンルはまさに宝島の得意分野か。執筆陣もある意味で豪華。かなりディープなネタもあり、気分を害する方もいると思われるので、読む際はご注意を。
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鈴木孝夫, 人にはどれだけの物が必要か ミニマム生活のすすめ

一種の環境本なのだけれど、あまり押し付けがましさがない。安易なRecycleに走るのではなく、その前のReuseやRepairを身近なところから徹底する姿勢には頭が下がる。
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エリック・シーゲル(著), 矢羽野薫(訳), ヤバい予測学 「何を買うか」から「いつ死ぬか」まであなたの行動はすべて読まれている

ビッグデータを用いた予測の解説書。技術的な詳細よりも事例紹介が中心。豊富な実例は眺めているだけでも楽しいが、参考文献が不明なネタが多いのがやや難。
book

ダニエル・コーエン(著), 林昌宏(訳), 経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える

帯の宣伝文は "銃・病原菌・鉄" の経済版の様な印象を与えるが、方向性はだいぶ違う。全時代を通じた大きな仮説がやや弱いが、各時代の個別のエピソードは興味深いものが多い。
comic

業田良家, ゴーダ哲学堂 空気人形

あまり読んでこなかった業田良家の作品を短篇集から読み始めた。読後感が悪い作品も多いが、作品に込められた強いメッセージには心を揺さぶられるところがある。
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ポール・コリアー(著), 中谷和男(訳), 最底辺の10億人

いわゆる開発途上国よりも悲惨な状況に置かれ、成長への道筋が見えない国々の問題点を探る。紛争の罠、天然資源の罠、内陸国の罠、悪いガバナンスの罠といった典型的な問題を解説した上で、その解決策を提案していく構成。統計データによる裏付けも豊富で、読んでいて腹落ちする。個別の国の微細な議論に陥ることなく、より高い視点から問題を捉えようとする姿勢も良い。
book

渡辺靖, アメリカン・コミュニティ 国家と個人が交差する場所

ゲーテッド・コミュニティ、ビッグスカイ・カントリー、メガチャーチなど、現代のアメリカの大きな問題を象徴するコミュニティへの訪問記。各コミュニティの滞在期間は短いが、その特徴はよく伝わってくる。読み物としても申し分ない面白さ。各コミュニティの総括は終章で語られるが、これは紙幅が限られていることもあってか、やや消化不良な印象。
book

平康慶浩, うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ

タイトルだけを見ると今時のワーキングプア本に見えるが、中身は意外にしっかりしたビジネス書。組織内でのアピール方法や出世に繋がる仕事の仕方などサラリーマンとしての処世術を非常に率直に書き連ねているので、若いサラリーマンにはぜひ一読して欲しい。
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鈴木大介, 家のない少年たち 親に望まれなかった少年の容赦なきサバイバル

家のない少女たちの続編。今度は少年を取り上げているが、家出少年というよりは彼らが手がける裏ビジネスの方に軸足をおいており、特に裏稼業で成功した一つのグループにスポットをあてている。前作同様、インタビューの裏をどこまでとっているかはよくわからないが、週刊誌的な刺激は十分な内容。