烏賀陽弘道, Jポップとは何か 巨大化する音楽産業

いつの間にか生まれ、気がついたら定着していた、Jポップという言葉。しかし、これだけ広く浸透しているにもかかわらず、誰もがきちんと定義できない言葉。そんな不思議なJポップを、音楽産業の視点から分析していく。

よくあるJポップの音楽評論は隅に追いやり、あくまでも産業として分析していく姿勢は斬新。音楽がアナログ (生演奏+レコード) からデジタル (シンセサイザ+CD) へ変化していく中で何が起きていたのか、なぜ見渡す限りタイアップの音楽ばかりになってしまったのか、といったJポップが生まれる背景となった業界構造の変化をきちんと追いかけている点も興味深い。

一部に、裏をとらずに感覚だけで書いているのではないかと思わせる箇所や、伝聞を頼りにした箇所があるのが残念ではあるが、自身の体験を踏まえてみても納得できる部分は非常に多い。お勧め。

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