津田岳宏, 賭けマージャンはいくらから捕まるのか? 賭博罪から見えてくる法の考え方と問題点

麻雀ファンなら一度は疑問に思ったことのあるお題を現役の弁護士が追いかける。

もちろん、刑法の条文解釈と判例の調査が基本になるのだが、それにとどまらずに雀荘関係者への取材を通じてボーダーラインを探ろうとする姿勢は素晴らしい。ただし、それで得られた結論が、都内のピンやテンゴのフリー雀荘は逮捕の可能性は殆ど無いが運が悪いと逮捕されることもある (逮捕実例あり) 、という曖昧なものであるのはやはり残念に思う。

後半はそこからさらに飛躍して、刑法の賭博罪のあり方について。そもそもの賭博罪成立のきっかけに始まり、既に役割を終えた賭博罪を見直すために必要な手順までが弁護士の視点で語られるのは実に興味深い。

内容については文句がないが、文章はやや癖がある。あまり本論と関係のないたとえ話は思い切って削ってしまったほうが良かったのではないかと思える。

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