荒井一博, 学歴社会の法則 教育を経済学から見直す

まずは表題ともなっている学歴社会の “法則” 。人的資本論やシグナリング理論といった主要な学説に加え、両親の学歴と子供の学歴の関係などをデータに基づいて論じる。このあたりは著者の専門分野でもあり、納得できる内容。

後半は教育にまつわる雑多な話題をいくつか。経済学の視点からのバウチャー制度批判やいじめ対策、学級規模の最適化などは文献もきちんとしており非常に興味深い提言となっている。一方、著者の思い入れが感じられる英語教育論は個人的な経験に偏りすぎているように見える。随筆として読むのならば上々。

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