井上純一(著), アル・シャード(企画協力), 飯田泰之(監修), キミのお金はどこに消えるのか

リフレ派の立場からの解説であること自体は良いのだが、リフレ派だけを正義として他の学派をまともな説明もなしに貶めるのはいかがなものかと思う。経済に詳しくない読者を想定しているからこそ、経済学の様々な流派の中での立ち位置を明確にした上で説明するべき。また、有事の円買いの理由を素朴に円の信用の高さだけに求めているなど、首をかしげたくなる解説もある。

このように色々と問題がある本だが、親しみやすいマンガ形式でリフレ派の主張を掴めるので、事情をわかった上で他の流派の本と併せて読むのならばおすすめできる。

コメント

  1. nobuo kawasaki より:

    いまのところ同感です。うちの叔母さんがいつも話してました。「ある人が他人を批判している時、もう一方の話を聞かないで判断すると、誤ってしまうよ」と。自分は勉強していないから良く分からないけど、経済って人の心の動きで変わるようなので、時代とともに変化するだろうから、過去を見て未来を完全に予測は、極めて難しいのではと思います。

    でもこの様に研究者の方々の考えを聞くことが出来るのは、とても参考にできると思いますので幸せに思います。

    最近よく「共生・共栄・共義社会をめざす」と聞きます。こんな世界でしたら、経済も安定するかも知れないと感じています。

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