SCRAP出版, ルネと不思議な箱 その町で少女は過去の夢を見る
十人の憂鬱な容疑者からまた少し間が空いてしまったがこちらも。版元が変わった関係か、脱出ゲームブックシリーズとは別シリーズのリアル脱出ゲームブックシリーズとして仕切り直しての第一弾。
謎解き型のゲームブックも円熟期に入ってきており、自由度の高い行動や洗練されたフラグ管理など、遊びやすさは抜群。謎の難易度は全体的にやや抑えめで、ひらめきが必要なもの以外は特に詰まることはない。ただし、最後の問題だけは別格の難易度で、よほど慣れている人以外はヒントなしで説くのは難しいレベル。ここまでやるのかという驚きがある。
ストーリー面では、章ごとに視点が変わる新機軸が面白い。どうしても謎解きの添え物になりがちなストーリーをうまく補強している。付属品の質も高く、定番の地図などの紙製品に加えて金属製のコインが入っているのは驚き。世界観にもマッチしている上に、様々な謎解きで活用される素晴らしいオブジェクト。
大石浩二, 令和のおもちゃウーピン (1)
トマトイプーのリコピンが一区切りして新連載。今回はめめちゃんのような一般受けするキャラもなく、昭和生まれのおじさんに全振り。共感しかない。
我孫子武丸, 探偵映画
作中劇の殺人事件のオチを予想するという凝った作りのメタ・フィクション。どんでん返しに期待するよりも、この話をどこに落とすかの方が気になって読み進めてしまった。