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齋藤繁, 院長が教える 一生登れる体をつくる食事術

登山に特化した部分は少なめで、一般的な栄養学がほとんど。後半のレシピ集は水増し感がある。

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成毛眞, 本棚にもルールがある ズバ抜けて頭がいい人はなぜ本棚にこだわるのか

だいぶ思想が強めで、読む人を選ぶ本。読書とは純粋な楽しみのために読むことではなくビジネスに役立つ情報を仕入れることである、社会人として読むべき本のジャンルというものがある、文芸作品やコミックは頭から通しで読むだけなので本棚に保管する必要はない、本棚は自分がどう見られたいかを表すものである、といった思想に素直に共感できる人ならばおすすめできる。

そうした思想はさておき、テクニックとしては参考になる部分はある。新鮮な本棚、メインの本棚、タワーの本棚 (辞書や事典、名言集などのよく使う資料) を作るべきという提案は納得できる。蔵書家には自然にこの分類になっている人も多いと思われる。

本棚には2割の余裕をもたせるべきという提案もその通り。しかしながらそのための方法が週に一度は本棚をレビューせよという力業しか提示されておらず、システマティックな手法を期待して読むと肩透かしを食らう。別の文脈で定期的に本棚の写真を取り本棚が死んでいないかを見るべきというアイディアも提示されており、こちらを組み合わせるとレビューがしやすくなるかもしれない。

2段置きを前提として奥行のある本棚を推奨しているのも理解しかねるが、これも定期的に本棚のレビューをして本棚を後列の本を見えるように維持運用できるのが前提だろう。

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橘玲, テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想

技術の裏付けを得て先鋭化するリバタリアンの物語。テクノ・リバタリアンの思想そのものに加え、それを推し進めるイーロン・マスク、ピーター・ティール、サム・アルトマン、ヴィタリック・ブリテンといった人物を生い立ちから追っているのも興味深い。彼らがたどり着いたユニヴァーサル・ベーシックインカム (USI) や共同所有自己申告税 (COST) といった政策案も押さえられてており最新の事情も掴める。

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真崎庸, ご飯の炊き方を変えると人生が変わる

著者は新井薬師前の日本料理店 “” の店主。

タイトル通りご飯の炊き方の本だが、さすがにそれだけでは分量は少なめで、後半の出汁やおかずの話を除くと小冊子に収まる程度。

数多の料理本と異なり、属人性を極力廃して再現性を上げるための工夫がなされているのが工学的で良い。火力は強火と蛍火のみで、微妙なさじ加減となる中火や中強火は使わない。人間が判断しなければならないのは沸騰したか、泡立ちがおさまったかだけで、あとは時間で管理する。余計な工夫をせずに本書に従えば誰でも安定したご飯が炊ける。

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