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マイケル・ウィットワー(著), 柳田真坂樹(訳), 桂令夫(訳), 最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス 想像力の帝国

著者のマイケル・ウィットワーは少々潔癖過ぎるほど誠実で、裏が取れている情報と状況から推測した描写を明確に書き分けている。今後D&D史やRPG史、そしてゲイリーという人物の研究者にとってもっとも重要な資料となるだろう。文章も読みやすく、リプレイ風のエピグラフも良い味を出している。

ゲイリーは家庭人としては完全に破綻しており、ウォーゲームに打ち込むあまりに家族を養うことすら危うくなっている。ゲーマーとしては立派な態度ではあるけれど。

デーヴ・アーネソンとの出会い、D&Dが生まれるまでの経緯、T&Tなどの類似製品の登場と停止命令 (この過程でD&D型のゲームという表現を避けるためにロールプレイング・ゲームの語が生まれた)、そのデーヴとの確執など、D&Dにまつわる歴史が完全に網羅されている。

スタートアップの物語として読んでも面白く、TSR社の急成長、歪な資本構成が招いた会社の乗っ取り、失意からの再起など、爆発的な成長を遂げたスタートアップの通る道を猛スピードで駆け抜けている。

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安田雪, 「つながり」を突き止めろ 入門! ネットワーク・サイエンス

少し前に流行ったネットワーク・サイエンスの入門書。現在のホット・トピックからは外れた感があるが、重要性が減ったわけではない。

本書はそんなネットワーク・サイエンスを活用した人間関係研究を紹介してくれる。研究対象が電子メールやmixiだったりネットワークの規模が小さかったりとやや時代を感じるところはあるが、その裏にある人間関係ネットワークの本質的な部分は今でも変わっていない。メールログ分析と通信の秘密の関係や友人関係の定義の難しさなど、研究の現場ならではの話題も多く楽しめる。

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リチャード・セイラー(著), キャス・サンスティーン(著), 遠藤真美(訳), 実践 行動経済学

表題はかなり意訳。内容は原題の通りほぼナッジ (nudge) の話だが、リチャード・セイラーの著作のためマーケティング上の理由で行動経済学と入れているものと思われる。

ナッジを社会で活用する方法として、リバタリアン・パターナリズムを提唱している。これは、インセンティブとナッジを適切に配置することでヒューマン (現実の人間を理想的な経済人であるエコノと区別してこう呼んでいる) の生活を向上させようという思想であり、広い意味ではパターナリズムに含まれる。しかしながら、これはあくまでも押し付けではない形のパターナリズムであり、リバタリアン的な自由とも共存できると主張している。思想については賛否があるかもしれないが、それは差し置いても本書の提示する豊富なナッジの事例はそれだけで楽しめる。

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雨宮純, あなたを陰謀論者にする言葉

さまざまな陰謀論やオカルトを取り上げるだけではなく、それらが相互に与えた影響を分析してるのが新しい。通底するニューエイジやスピリチュアルを軸に据えて整理すると、怪しげな自己啓発やマルチ商法の位置づけもはっきりしてくる。

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