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ナシーム・ニコラス・タレブ(著), 望月衛(訳), ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質 (上)(下)

決して読みやすい本ではないし、読んですぐに儲かるようになるわけでもないが、投資の本質というものを考える上で必ず読むべき本。

経済の事象の多くは正規分布のベルカーブに従うものではなくむしろ対数正規分布と捉えた方が実態に近いのだが、モデルの作りやすさや扱いやすさを重視して正規分布と仮定していることが多い。本書はそれぞれを月並みの国、果ての国とユーモアを持って名付け、その差異の解説に多くのページを割いている。

正規分布は外れ値である黒い白鳥 (ブラック・スワン) がいる世界を正しく予測できないが、不確実性を飼いならした気分にしてしまう。著者はこれを壮大な知的サギ (Great Intellectual Fraud) と容赦なく呼ぶ。著者がこうした不確実性について深く考え、リスクの本質に向き合わない学者やエコノミストに厳しい態度をとるようになったのは、レバノン内戦という “ブラック・スワン” を生き抜いた経歴が関係しているのだろう。

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高牧康, 「裏声」のエロス

声楽の専門家による “裏声” の解説書。裏声の正体だけではなく、裏声を鍛えることのさまざまな効用が (根拠が怪しいものもあるが) 述べられる。声楽の素養のない人が本書だけで裏声を正しく扱えるようになるのは難しいとは思うが、きっかけには良い本。

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Windows環境のバックアップ

Windows環境のバックアップ体制を見直した。今まではpdumpfsを愛用していたが、現在はメンテナンスされておらず、さすがに限界を超えている。

macOSの方は標準のTime Machineだけで十分なバックアップができているが、Windowsはそうはいかない。標準で提供されているファイル履歴の機能がそれに相当する (ことになっている) が、%USERPROFILE%以外も含めてバックアップを取るのには向かない。行儀が悪いアプリケーションはさまざまな場所にデータを置いてしまうことがあるので、それも含めてバックアップが必要だ。また、パスの最大長の制限に引っかかるのも鬱陶しい。バックアップと復元 (Windows7) の方はもう少しまともだが、現在では非推奨だ。

Windowsのバックアップにもとめる要件は以下の通り。概ね優先度の高い順。

  • Windows 11で利用可能であり、継続してメンテナンスされていること
  • 世代管理が可能なこと
  • コマンドラインでバッチ処理が可能なこと
  • ローカルのHDDやSSDへのバックアップが可能なこと
    • ネットワーク上へのバックアップは不要
  • オープンソースのツールであることが望ましい
  • 暗号化や圧縮はあればなお良いが必須ではない
    • 必要に応じてBitLocker To Goによりバックアップ用のドライブ全体を暗号化すれば実用上十分である
  • バックアップ全体を書き戻さずに、任意時点の任意のファイルを個別に取り出せること
  • VSSに対応していることが望ましい
    • バックアップ対象を意識せずにドライブ全体のバックアップを取れると便利

この条件で選定し、resticを使用することとした。上で挙げた要件をほぼ満たしている。他に要件を満たした候補としてKopiaやDuplicati, BorgBackupがあったが、もっともシンプルで実績があるresticを選定した。

概ね期待通りに動作しているが、いくつか注意点をまとめる。

  • VSSを使用する場合は (当然ながら) 管理者権限が必要となる
    • 一般権限のユーザがバッチ処理を動かすには細かな工夫が必要となる
  • 特定の時点の特定のファイルを単独で取り出す際には少々工夫が必要となる
    • バックアップしたファイルがエクスプローラから直接見えるわけではなく、resticのコマンドを通じてアクセスする必要がある
      • いわゆる普通のファイルやフォルダとして見えない不安感が拭えないという向きは、時々robocopyあたりの素のコピーを併用した方が良いかもしれない
    • バックアップしたファイルをGUIで見られるブラウザGUIが別プロジェクトのrestic-browserとして提供されている
  • バックアップの際のパスワード指定はほぼ必須。パスワードは対話型インタフェースで入力したりコマンドラインに直接書く他に、外部ファイル (単にパスワードをテキストファイルに書けば良い) を指定できる
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佐藤雅昭, なぜあなたの研究は進まないのか?

多くの研究者にとって耳が痛いことをズバリと書いてくれる本。40項目の質問への自問自答を定期的に繰り返したい。理工学系全般の研究者に共通の内容を扱っているが、時折挿入される実例が著者の専門の医学寄りで、異分野の研究者には今ひとつピンと来ないのが玉に瑕。

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