矢印の力 その先にあるモノへの誘導

矢印というのは考えてみるとかなり奇妙な記号である。世界中で広く使われていながらその用途は地域や文化による差がほとんどなく、誰もその定義をきちんと習ったことがないにも関わらずその意図をほぼ間違いなく理解されている。実際には動きの方向や変化、注意喚起、連結関係など多様な用途で使用されているのだが、使用されている文脈を併せて見れば誤解することはまずないであろう。

この何かを指し示す役割はかつては指差しのアイコンが担っていたことが確認できるが、それがいつから記号としての矢に置き換わったのかははっきりしない。本書はそんな矢印の用例を世界中からかき集めたものである。芸術、医学、科学、技術、工業などさまざまな分野における歴史的な矢印の用例は眺めているだけで楽しい。

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