青木雄二, ゼニの幸福論

マルクス主義者の著者らしく、マルクスの “働くものは儲けず、儲けるものは働かない” という言葉を引き合いに出し、

人間、遊んで暮らすのが最高の幸福である。

という実感を語る。この自然な感情は否定できない。とはいえ、労働の尊さが否定されるものではなく、”人に請われて仕事をすること” もまた幸福を感じるものだ。

現在の生活が幸福かを判定する方法として、エンゲル係数を改良した青木係数を提案している。これは食費と住宅費が消費支出に占める割合を算出したもので、五割を超えているようであれば貧乏である。エンゲル係数よりも現代人の感覚に合っていると感じる。

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