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高田かや, カルト村の子守唄

カルト村で生まれました。、さよなら、カルト村。と続いたカルト村シリーズの完結編。村外の一般社会とさほど変わりない生活から徐々に先鋭化していく過程が初めて描かれた。当時子供であった著者視点なので、その背景などは触れられないが貴重な史料。もうひとつ新たな情報として、両親が入村する過程が加えられている。本書の執筆にあたり本人に聞き取りをし、学生運動後の空気の中で共同体運動に傾倒していく様子を描いている。村を出る時の話にもう少し踏み込んでほしいところだったが、なかなか難しいのだろう。
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土屋耕一, 軽い機敏な仔猫何匹いるか 土屋耕一回文集

書名のインパクトがすごい回文集。長短様々な回文がこれでもかと続く。あとがき代わりの回文の作り方も嬉しい。絶版になっているのが惜しまれる。
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長田龍太, 中世ヨーロッパの武術

レンガ状の大著。第一部の概説はそこそこに (671ページ中の49ページまで)、大半は第二部の技紹介が占める。文献 (シェシトビュッフ) に残された武術を解釈し、膨大なイラストに起こした労作。通して読む本ではないかもしれないが、資料として手元に置いておきたい本。
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紙屋高雪, “町内会”は義務ですか? コミュニティーと自由の実践

ブロガーによる町内会活動 (と、新町内会の立ち上げ) の体験記。町内会問題の記述は付け焼き刃で個人的な体験に依存しすぎているので、ひとつの活動録として割り切って読むべき。
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八田達夫(編), 都心回帰の経済学 集積の利益の実証分析

"国土の均衡ある発展" を標榜して制定された工場三法を批判的に検証する研究本。他の要因を捨象して分散の弊害のみに不況の原因を求めるのはやりすぎだと思うが、大きな要因であったことは確かと思える。コロナ禍前の本なので仕方がないが、リモートワークを考慮しておらず、企業集積によるフェイス・トゥ・フェイス・コンタクトがオフィスの生産性を決定していると仮定している点には注意が必要。
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柏木吉基, 「それ、根拠あるの?」と言わせないデータ・統計分析ができる本

かなり初心者向けの内容で、ビジネスで統計分析をする必要があるが右も左もわからないという人向け。ビジネスで利用する分析手法は受け手側が理解できる手段でなくてはならない、という思想はこの種の統計入門書ではかえって新鮮。その思想のもと単回帰分析までしか扱わないという割り切りには潔さを感じる。
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宮沢章夫, 『資本論』も読む

資本論の解説書ではなく、資本論の読破に挑戦しました、というエッセイ本。特に資本論を読むためのヒントが含まれているわけではなく、あくまでも資本論と格闘する日々を綴っているに過ぎない。著者のファンなら楽しめると思う。しりあがり寿の挿絵にも注目。
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大河内直彦, チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る

気候変動の研究は様々な科学技術の集大成である。地質学はもちろんのこと、生物学、物理学、化学、あらゆる分野の発見が気候変動の研究に新たな知見をもたらす。観測技術の進歩により新たな研究が可能となることも多く、新たな発見により定説が覆り続けている。本書はそうした歴史を誠実に描いたものである。研究者の手による本であり、参考文献による裏付けがしっかりしているので安心して読める。それだけではなく、図版が非常に豊富なのが一般読者にはありがたい。科学的な内容だけではなく、関係する科学者たちの...
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木村公一, 裏方 物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説

トレーナー、グラウンドキーパー、ブルペンコーチ、グラブメーカー (ハタケヤマの畠山佳久)、スコアラー、スカウトと、プロ野球界の裏方にスポットを当てたドキュメンタリ。ジャーナリズムかくあるべし、といった一冊。
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大竹文雄(編著), 白石小百合(編著), 筒井義郎 (編著), 日本の幸福度 格差・労働・家族

大量のパネルデータを駆使して主観的幸福感に影響を与える要因を探る研究書。経済学の知識がなくとも読める内容だが、最低限の統計学の知識は必要。日本のように所得の高い国では所得の増加が幸福度に与える影響は小さい、世帯所得が大きいほど幸福であるがその増加は逓減的である、資産額が増加すると幸福度が上昇するが2000万円程度で飽和する、健康な人は有意に幸福、利他的な人ほど幸福、など、多くの結果は直感と一致する。一方で、男性は女性より不幸であるが喫煙習慣をコントロールすると有意差がなくなる...