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鶴見済, 人格改造マニュアル

クスリ、洗脳、サイコセラピーとさまざまな方法で人格改造を試みようという企画本。違法薬物を含めて、著者の実体験に基づくものが多いのが良い。カフェイン、認知療法、生活スケジュール法など、ハードルが低く副作用が少ないものも収録されているので、気軽に取り組んでみるのも良い。
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殊能将之, キマイラの新しい城

鏡の中は日曜日以来となる探偵石動シリーズ。作者夭折のため、これが最終作となる。750年前の古城の霊が現代テーマパークの社長に取り憑いたという設定で、両時代の謎を解くという変化球だが、ミステリとしては存外に本格派。時代錯誤な霊が引き起こすコメディも楽しい。アントニオが (ある意味石動以上に) 活躍するのもファンには嬉しい。
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ヘルガ・シュナイダー(著), 高島市子(訳), 足立ラーベ加代 (訳), 黙って行かせて

元ナチス親衛隊員のアウシュヴィッツ看守で現在もヒトラーを崇拝する母を持つ著者が、母との再開を果たす物語。ナチスやアウシュヴィッツの話よりも、母子関係の修復の方に重心が置かれている。帯には "本書は実話です。" とあるが、どこまで脚色が入っているのかは判然としない。この点は訳者あとがきでも触れられている。
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佐藤優, 君たちが知っておくべきこと 未来のエリートとの対話

灘高校の生徒向けの講演を書籍化したもの。いつも通り簡単に断定するスタイルなので、高校生相手に大丈夫かと心配になるが、灘高校の学生ならばきちんと検証して取り込めるのだろう。エリート候補の高校生向けの言葉として、永遠の椅子取りゲームにハマるなという指摘をしているのは良心的に感じる。
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山口晃, すゞしろ日記

絵描きによるエッセー漫画。掲載誌はPR誌から週刊誌までさまざまだが一貫してトボケた味があって良い。
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怒らないこと 役立つ初期仏教法話1, アルボムッレ・スマナサーラ

怒るということを全否定し、正しい怒りなどないというのが初期仏教 (上座仏教) の考え方。怒りは猛毒であり、生まれたら即座に捨て去る必要があると説く。もちろん怒りをコントロールするのは簡単ではなく特効薬があるわけではないが、怒りが生み出すさまざまな悪影響を滔々と語られると多少の歯止めになると感じる。
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デイヴィッド・オレル(著), 大田直子(訳), 鍛原多惠子(訳), 熊谷玲美(訳), 松井信彦(訳), 明日をどこまで計算できるか? 「予測する科学」の歴史と可能性

おそらく人類がずっと欲してきた (が現在まで成功していない) 天気、病気、経済の未来予測がどこまでできるか (できないか) を誠実に解説した本。結論から言うと、現在もそれらの予測は当て推量 (例えばある特定の日の天気を、一年の中のその日の平均値である気候値と同じになると予測するナイーブ予測) と大差ない。19世紀までの決定論的科学は精度の高い将来予測を提供し、実際に惑星の運動を簡単な方程式で求めることを可能としてきた。しかしながら、天気、病気、経済といった非線形なシステムはカ...
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トム・スタンデージ(著), 新井崇嗣(訳), 世界を変えた6つの飲み物 ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史

"世界を変えた" という視点で見ると、この6つの飲み物でまず異論ないだろう。水が入るべきではと思われるかもしれないが、こちらは巻末に第7の飲み物として取り上げられている。世界を変えた飲み物の多くは、水を安全に飲めない時代にその代わりの飲み物として生まれた側面を持つ。途上国の多くの人々が安全な水に用意にアクセス可能となったときには、正式に第7の飲み物として取り上げられるかもしれない。さて、6つの飲み物は生まれた時代も地域もバラバラだが、いずれも歴史の転換点を象徴する飲み物という...
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ジョナサン・ウィルソン(著), 実川元子(訳), 孤高の守護神 ゴールキーパー進化論

ゴールキーパーの系譜を国や地域ごとにまとめた本。欧州や南米が中心で、残念ながらアジアにはほぼ触れられていない。名も知らぬゴールキーパーが続くところを読み続けるのは骨が折れる。小見出しもなく読みにくい本なので万人におすすめできるわけではないが、系統立てて学びたい向きにはおすすめできる。登場するゴールキーパーの索引はないが、裏表紙カバーと訳者あとがきに主要なゴールキーパーのリストがあるので参照すると良いだろう。
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歌野晶午, ROMMY 越境者の夢 新装版

ROMMYという人物を徹底的に作り込んだ構成がお見事。時折挿入される写真やスケッチもROMMYの存在感を支えている。すべてをわかったうえで読み直すと登場人物の不可解な行動がすべて合理的なものだったとわかる仕掛けも緻密に組み立てられている。