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リチャード・セイラー(著), キャス・サンスティーン(著), 遠藤真美(訳), 実践 行動経済学

表題はかなり意訳。内容は原題の通りほぼナッジ (nudge) の話だが、リチャード・セイラーの著作のためマーケティング上の理由で行動経済学と入れているものと思われる。ナッジを社会で活用する方法として、リバタリアン・パターナリズムを提唱している。これは、インセンティブとナッジを適切に配置することでヒューマン (現実の人間を理想的な経済人であるエコノと区別してこう呼んでいる) の生活を向上させようという思想であり、広い意味ではパターナリズムに含まれる。しかしながら、これはあくまで...
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雨宮純, あなたを陰謀論者にする言葉

さまざまな陰謀論やオカルトを取り上げるだけではなく、それらが相互に与えた影響を分析してるのが新しい。通底するニューエイジやスピリチュアルを軸に据えて整理すると、怪しげな自己啓発やマルチ商法の位置づけもはっきりしてくる。
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中島義道, 人生を <半分> 降りる 哲学的生き方のすすめ

何らかの職業を維持して月給をもらいながらなるべく好き勝手なことをする "半隠遁" のすすめ。ただ必要のない事柄から手を引き、人づき合いを制限して孤立し、自分がもうじき死ぬという事実と向き合いながら、残りの人生何をするべきかを考える。そうすることで、自己中心的にいきいきと生きることができる。かなりエッセイ寄りの作品で他の学者への批判も多いが、根底に哲学が流れているせいかあまり不快感はない。
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山形浩生, 翻訳者の全技術

掲題の翻訳を中心としたさまざまなエッセイをまとめたもの。翻訳の話よりも読書論の方が面白く、特に積ん読の話は頷けるものが多い。それは、もはや積ん読の本を絶対にすべて読み切ることはあり得ないと悟ったあたりから始まる。ではじまる積ん読の有害性の議論は胸が痛くなる。
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記憶汚染展

渋谷BEAMの記憶汚染展を訪問。体験型の展示で結構なボリューム。公式の案内で1時間半となっていたが、じっくり見るともう少しかかるかもしれない。今時はAIでそれっぽいコンテンツをいくらでも作り出せる時代だが、凄まじく手間暇を書けて作り込まれた物理的な展示品の数々はそうした安っぽい作品もどきとは一線を画している。単独で単純な驚きを与えてくれる気軽な展示と思わせつつ、全体を通じての裏ストーリーがしっかりしているのも良い。
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有田正規(著), 科学の困ったウラ事情

学術出版の来た道から遡ってもう一冊。現代の研究者の実態、学術論文制度の限界、不正が起きる原因など、みんなが思っているがなかなか言えないことをズバリと書いてくれた。著者は生命情報科学の研究者だが、自分の関与する情報通信分野でも他人事ではない。
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岡野原大輔, ヒトとAI

AIとの付き合い方を考える本。現在のAIはすでに一般化、因果の把握、反実仮想、転移と頑健性、説明可能性といった能力を獲得しており、外形的にはものごとを "理解" しているといえる水準に達している。しかしながら、AIは当事者性が欠如しており、判断の結果を引き受けることはできない。AIを仕事に組み込むということは、こうした不一致を前提として仕事を再設計することである。この当事者性がないという点はAIの本質によるものであり、技術の多少の進歩で解決できるものではない。AIを利用してい...
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Brian W. Kernighan(著), 久野靖(訳), ディジタル作法 カーニハン先生の「情報」教室

カーニハンによるプリンストン大学の講義を書籍化したもの。原著は2011年、訳書は2013年の発行のため、AI・機械学習分野は漏れているが、そこさえカバーすれば今でもそのまま教科書として使用できる。情報専攻の学生には少々物足りないかもしれないが、専門外の学部生には十分な内容。
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BNN編集部(編), TRPGのデザイン

表題からはゲームデザインを連想させるが、ここでいうデザインはグラフィックデザインの方。体系立ててデザインを学べる本ではないが、アイディア出しには良いかもしれない。巻末には流行りのマーダーミステリーのデザインも収録。
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左右社編集部(編), 〆切本

誰もが名を知る文豪から漫画家まで、90名の著者の〆切にまつわる話を集めた企画本。少し変わったところでは心理学者の樋口収による締め切り研究まで収録されている。作家というものは誰もが〆切とは切り離せない関係なわけで、そこに着目した企画の勝利と言える。いずれも出典がきちんと載っているので、気になる作家の続きが読めるのも良い。