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間口一就, バーの主人がこっそり教える味なつまみ

そのタイトル通りのおつまみレシピ集。本当に切るだけ混ぜるだけの簡単レシピが中心ながら、その取り合わせの妙が素晴らしい。残念なのは、あくまでおつまみ向けでおかずにはならなそうなものが多いことや、あまり普通の家庭に常備していない食材が多いことか。
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鶴見済, 完全自殺マニュアル

20年ほど前に物議をかもした一冊。この本が引き起こした社会的な影響などの問題はさておき、読み物としては非常に知的好奇心をそそられる内容。ところどころ信憑性が怪しい情報もあるが、内容が内容だけに裏が取りにくいのでしかたのないところだろう。
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西島大介, 世界の終わりの魔法使い

今風の絵柄のオサレマンガ。ストーリーはいわゆるボーイ・ミーツ・ガール。
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pha, ニートの歩き方 お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

ここまで行動力がある人物がニートを自称するのは少々マーケテイングが行き過ぎている様に思う。ニートというよりは高等遊民といったところか。読み物としては抜群に面白い。思想面と実用面の両方が充実しており、こんな生き方も良いかと思わせてくれる。もちろん、著者並の異常な行動力が必要なのだけれど。
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ジョエル・ベスト(著), 林大(訳), 統計はこうしてウソをつく だまされないための統計学入門

統計リテラシー本だが、統計学よりも社会学寄りの内容。統計学の細かな処理よりも、様々な統計が生まれる背景やそれが誤解される過程に重きを置いている。実例も豊富で読みやすい。特に統計が引用される過程でその意味の変化や不適切な比較が生まれるくだりは既視感がある。
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ジェイムズ・J・ボイル(著), 大島直子(訳), 戦慄のカルト集団 11の狂気教団が引き起こした衝撃の殺戮劇

米国のカルトの事例集。日本では馴染みのないカルトが多く、また多数の事例が淡々と並べられているだけで個々の人物を深く描いているわけでもないので、読み物としては少々退屈。それでも、これだけの件数をまとめて読むとカルトの成り立ちや行動原理に類似したものが見つけられるのも事実。
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林雄司, 世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書

デイリーポータルZでおなじみの林雄司によるビジネス書 (のようなもの) 。いつも通りふざけ半分ながら、どころどころ見事に真実を付いたようなところが見られるのはさすが。普通のサラリーマンにもぜひ読んで欲しい。おすすめ。
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岩井克人, 佐藤孝弘, M&A国富論 「良い会社買収」とはどういうことか

ブルドックソース事件で一躍有名となったM&Aに関する解説と論考。M&Aを通じて間接的に人材の流動性を高めるべきという思想は日本の実状に合っており、共感できる。企業買収の手順を明確化するためのルールの提言も興味深い。
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ジェオ(編著), 黒澤達矢(画), 首都東京・ターミナル駅断面透視図

ダンジョンとも形容される首都圏のターミナル駅を図解したもの。取り上げられている駅は、新宿、渋谷、東京、銀座、上野、池袋。普段は案内板に沿って歩くのみなので、こうして俯瞰するのはそれだけで楽しい。最適ルート例を示した攻略法もありがたい。
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澤宮優, 打撃投手

プロ野球の世界の裏方、打撃投手に注目したドキュメンタリ。ONの時代から現代まで、多くの打撃投手経験者へのインタビューを重ねた労作。裏方の目だからこそ見える、名選手たちの意外な側面も面白い。