book

加谷珪一, 大金持ちの教科書

著者個人の体験や個人的な富裕層の知人の話題が中心の前著に比べると、どこかで聞いたような内容が増えたため、やや薄く感じる。とはいえ読みやすい本ではあるので、他のマネー本をあまり読んでいない人が手に取るのならば悪くない。
book

加谷珪一, お金持ちの教科書

多くの富裕層と接してきたと語る著者の手による、お金持ちの実像。ブログに大幅な加筆修正をしたもの。著者の体験と主観に頼った参考文献のない本だが、それらしく響く部分はある。
book

松崎有理, あがり

(明示はされないものの) 著者の母校である東北大学を舞台にしたSF連作短編集。第1回創元SF短編賞を受賞した表題作をはじめ、どれも水準以上。代書屋ミクラなど、アカデミックの世界に触れたことがある人間にはリアルに感じられる存在も良い。カタカナ語を廃したちょっとクセのある文章も好み。
comic

玉川重機, 草子ブックガイド (1)

読書をテーマにしたマンガでところどころ共感できるところはあるのだが、やはり万引きからのスタートでは感情移入しにくい。絵はモーニングというよりはアフタヌーン風に感じるが、好みが分かれるところか。
diary

2度目のバンクーバー

お仕事で2度目のバンクーバー。今回はチャイナタウンのホテルに宿泊。夜でも治安の悪さはさほど感じないが、ホテルの設備に破損が多いのが気になる。寝室クローゼットのドアが外れており、"Hi, I will remove bedroom bifold doors tomorrow. Thx." との書き置きがあった。こういうアジア的なユルさは嫌いじゃない復路便でThe Big Bang Theory Season 10が配信されており、一気観してしまう
book

里崎智也, エリートの倒し方 天才じゃなくても世界一になれた僕の思考術50

里崎によるビジネス戦略本。現役時代から、営業系のビジネスマン的な思考で動いていたことがよく分かる。多分に精神論的ではあるが、自己啓発本としてみれば良い出来。ファンならもちろん買い。
comic

カメントツ, カメントツの漫画ならず道 (1)

昨日に続き、カメントツのマンガをもう一冊。今回はレジェンド級のマンガ家に噛み付くスタイル。ズケズケと踏み込みながらも、根底に先輩マンガ家へのリスペクトが感じられるのには好感が持てる。
comic

カメントツ, カメントツのルポ漫画地獄

いわゆる企画型の体験ルポマンガ。少々好みが分かれそうな絵柄ではあるが、一昔前のアングラ系雑誌の雰囲気が出ており嫌いではない。著者の黒さがところどころに顔を出すのも良い。
book

喜多村拓, 古本迷宮

著者の本業である古本屋を舞台にした連作短編集。フィクションとノンフィクションの狭間をさまよう少し不思議な作品ばかりで、読後感が非常に良い。
book

加納朋子, コッペリア

純粋なミステリとしてみると仕掛けの面白さは今ひとつだが、人形をテーマに据えた少し不思議な小説としてみると完成度が高い。