book 垣谷美雨, ニュータウンは黄昏れて ニュータウンの悲哀を見事に取り込んだ社会派小説。 小説としてみるとご都合主義が過ぎる感はあるが、一気に読ませる力はある。肝心のニュータウンの内情がきっちり描かれているのが何より素晴らしい。 2016-02-10 book
book ウンベルト・エーコ(著), ジャン=クロード・カリエール(著), 工藤妙子(訳), もうすぐ絶滅するという紙の書物について 二人のビッグネームによる対談。進行はジャン=フィリップ・ド・トナック。 インキュナビュラを含む古書や稀覯書の蒐集家でもある二人だけあって、書物の話はいつまでも止まらない。その博識ぶりに圧倒されながらも、書物への愛をたっぷりと感じられた。おすすめ。 2016-02-09 book
book さとうやすゆき, お金の不安が消える本 お金の具体的な話はなく、精神論ばかり。ネタ元は松下幸之助が多め。 ページ数も内容も薄く、特に著者のファンでもない限り読む必要はないだろう。 2016-02-08 book
book 里崎智也, 非常識のすすめ 一時期は芸能人化していた里崎の自伝。 あまり格好をつけず、過去の流されるような生き方や他チームの試合をほとんど見ないところまでも正直に書いているあたりは好印象。清水将海や橋本将といった同時期のライバルにほぼ触れていないのは本人の性格によるものか。興味深い。 2016-02-06 book
book 桜林美佐, 誰も語らなかった防衛産業 日本の防衛産業を扱った礼賛型ドキュメンタリ。 防衛産業を担う大小の企業を取材しているのは良いのだが、正面からの取材で担当者が話した内容をそのまま無批判に記している印象が拭えない。もう少しジャーナリストとして批判的な目線もあればと思う。 2016-02-04 book
book さやわか, AKB商法とは何だったのか 握手券をはじめとするAKB商法を題材にアイドル史を辿る。 AKB48を構成する様々な要素の初出を追っていく過程は実に興味深い。AKB48大きな時代のうねりの中で生まれるべくして生まれたアイドルであると思えてくる。 2016-02-02 book
book 和田一郎, 僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと 著者のブログの書籍化。 表題通り、著者の後悔を素直に出した内容となっている。いわゆる旧来型の大企業で幸せな組織人人生を送るということに価値を見出している人ならば得るところがあるだろう。 2016-02-01 book
comic 九井諒子, 九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 竜の学校は山の上、ひきだしにテラリウムに続きもう一冊。これで初期作品は読み納め。 純ファンタジーから学園モノまで幅広い短編集だが、どれもセンス・オブ・ワンダーを感じさせるひとひねりが効いているのが良い。 2016-01-30 comic
book 神樹兵輔, 21世紀ビジョンの会, 知らないとソンする! 価格と儲けのカラクリ ビジネスモデル本の体裁だが、実質は原価本に近いか。 広く浅く様々な業界を眺めるには悪くない。著者が専門としている経済関係はともかく、農業や外食の安全性などの専門外の記述は不正確とまでは言わないまでも悪意が感じられるものが多いため話半分で。 2016-01-28 book
book ASIOS, 謎解き古代文明DX 謎解き 古代文明を再編集してコンビニ仕様のペーパーバックに仕立て直したもの。 描き下ろしは少なめなので、すでに原本を読んでいる人は無理に買う必要はないだろう。読んでない人ならば十分に楽しめる。 2016-01-27 book