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村上隆, 芸術闘争論

アートの世界のルールのお話。日本ではアートは個人の力で作り上げるものであり、お金をかけなくてもできるという神話があるが、最先端のアートはお金と切り離せない。本書はそうしたアートビジネスを扱っており、かなり生々しいお金の話も飛び出してくる。現代美術を鑑賞する方法 (コンテクスト) にも触れているので、アートのことはさっぱりという人にもおすすめできる。
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麟閣, ファミコン パチモノソフト大百科

1990年代から2000年代にかけてアジア圏で出回ったファミコンパチモノソフトのカタログ。よくぞここまで集めたもので、さすがに麟閣にしか書けない内容。唯一無二の本なので、早めに確保しておくのが良い。欲をいえば、SOMERI TEAMやHUMMER TEAM、外星電脳科技有限公司といった主要な制作者にもう少し踏み込んで欲しいところ。
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木村尚嵩, 麻雀コンボ理論 放銃率の見積もりと押し引き戦術

表題のコンボ理論は前半の3章まで。後半はほぼ押し引きや形式テンパイの話で、こちらはあまり新規性がない。コンボ理論は、愚形も含めて待ちとなる組み合わせ数をコンボ数と定義し、その多寡により危険度を割り出そうという提案。古典的なワンチャンスを拡張したものとも言える。ある程度打てる人は自然に実行していると思うが、明示的に示されたことには価値がある。打ち手の思惑によりコンボ数と実際の放銃率にズレが出ると思われるが、実戦データでの検証が行われていないのが残念。コンボ数と実践で待ちとなって...
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鶴見済, 人格改造マニュアル

クスリ、洗脳、サイコセラピーとさまざまな方法で人格改造を試みようという企画本。違法薬物を含めて、著者の実体験に基づくものが多いのが良い。カフェイン、認知療法、生活スケジュール法など、ハードルが低く副作用が少ないものも収録されているので、気軽に取り組んでみるのも良い。
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殊能将之, キマイラの新しい城

鏡の中は日曜日以来となる探偵石動シリーズ。作者夭折のため、これが最終作となる。750年前の古城の霊が現代テーマパークの社長に取り憑いたという設定で、両時代の謎を解くという変化球だが、ミステリとしては存外に本格派。時代錯誤な霊が引き起こすコメディも楽しい。アントニオが (ある意味石動以上に) 活躍するのもファンには嬉しい。
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ヘルガ・シュナイダー(著), 高島市子(訳), 足立ラーベ加代 (訳), 黙って行かせて

元ナチス親衛隊員のアウシュヴィッツ看守で現在もヒトラーを崇拝する母を持つ著者が、母との再開を果たす物語。ナチスやアウシュヴィッツの話よりも、母子関係の修復の方に重心が置かれている。帯には "本書は実話です。" とあるが、どこまで脚色が入っているのかは判然としない。この点は訳者あとがきでも触れられている。
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佐藤優, 君たちが知っておくべきこと 未来のエリートとの対話

灘高校の生徒向けの講演を書籍化したもの。いつも通り簡単に断定するスタイルなので、高校生相手に大丈夫かと心配になるが、灘高校の学生ならばきちんと検証して取り込めるのだろう。エリート候補の高校生向けの言葉として、永遠の椅子取りゲームにハマるなという指摘をしているのは良心的に感じる。
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山口晃, すゞしろ日記

絵描きによるエッセー漫画。掲載誌はPR誌から週刊誌までさまざまだが一貫してトボケた味があって良い。
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怒らないこと 役立つ初期仏教法話1, アルボムッレ・スマナサーラ

怒るということを全否定し、正しい怒りなどないというのが初期仏教 (上座仏教) の考え方。怒りは猛毒であり、生まれたら即座に捨て去る必要があると説く。もちろん怒りをコントロールするのは簡単ではなく特効薬があるわけではないが、怒りが生み出すさまざまな悪影響を滔々と語られると多少の歯止めになると感じる。
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デイヴィッド・オレル(著), 大田直子(訳), 鍛原多惠子(訳), 熊谷玲美(訳), 松井信彦(訳), 明日をどこまで計算できるか? 「予測する科学」の歴史と可能性

おそらく人類がずっと欲してきた (が現在まで成功していない) 天気、病気、経済の未来予測がどこまでできるか (できないか) を誠実に解説した本。結論から言うと、現在もそれらの予測は当て推量 (例えばある特定の日の天気を、一年の中のその日の平均値である気候値と同じになると予測するナイーブ予測) と大差ない。19世紀までの決定論的科学は精度の高い将来予測を提供し、実際に惑星の運動を簡単な方程式で求めることを可能としてきた。しかしながら、天気、病気、経済といった非線形なシステムはカ...