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延原肇, 応用事例とイラストでわかる離散数学

先日に続き、離散数学の教科書をもう一冊。こちらはイラストはやや控えめだが、実際に計算機でどう応用されているかの事例が端々に出てくるのがありがたい。
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三宅香帆, なぜ働いていると本が読めなくなるのか

労働と読書の歴史から、表題の「働いていると本が読めなくなる」問題に切り込む。定性的な話ばかりで定量的なデータは一切出てこないが、現代ではノイズ (ここでは自分が欲していた情報以外のもの、すなわち予想していなかった展開や知識などを指す) を含む読書よりもノイズが除去されたインターネット上の情報が好まれるという仮説は興味深い。
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伊藤大雄 イラストで学ぶ 離散数学

本気で数学を学ぼうという向きには物足りないかもしれないが、専門外の学部生がさわりとして学ぶには十分な内容。集合、論理、関係、グラフと、離散数学の基礎はきちんとカバーされており、解説も適切。著者謹製のイラストや猫のキャラクタの掛け合いも楽しい。
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すがやみつる, ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 こんにちはPython

前作 (?) のから実に38年。やっぱりゲームづくりから入るところはブレていない。今はTkinterもあるので、グラフィカルなゲームづくりも手軽になった。
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吉本浩二, 定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ (6) (7)

買い逃していたので2巻まとめ読み。 7巻のステーション・バー村田の再登場も衝撃だったが、それ以上に6巻収録の会社推し大石が突き抜けている。著者本人がその異常性に気づかず、ポジティブに紹介しているのがまた怖い。他にもいつも通り奇人変人揃いだが、唯一現実的なのはイオン散歩か。これは公式も推しており、取り入れられそうに思える。
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坂井久司, チューリングマシン説明できますか?

計算機に関するエッセイ集。表題のチューリングマシンの解説の他、計算機の歴史、アリストテレスの論理学と論理機械など情報科学に関する様々なトピックが並ぶ。教養課程の情報の副読本にも良いかもしれない。後半はWebと情報社会の話題に飛び、焦点がぼやけてしまっているのが残念。
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渡波郁, マンガでわかる株のキホン お嬢様 投資をはじめる! (1) (2) (3)

きちんとわかっている人の書いた投資入門マンガ。ところどころに "わかっている" というのがにじみ出ている。特に、超過収益がそう簡単には得られないという説明を徹底しているのが良い。素人が簡単に思いつくような必勝法がことごとく論破されているのが心地良い。マンガ部分の質も良い。
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ふじいのりあき, ロードバイクの科学 明解にして実用! そうだったのか! 理屈がわかれば、ロードバイクはさらに面白い

オーディオほどではないにせよ実はオカルトの多いロードバイクの世界で、きちんとデータをとって検証している珍しい本。それも論文などの引用ではなく、筆者自ら実測しているものが多い。"科学" のタイトルは伊達ではない。
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矢印の力 その先にあるモノへの誘導

矢印というのは考えてみるとかなり奇妙な記号である。世界中で広く使われていながらその用途は地域や文化による差がほとんどなく、誰もその定義をきちんと習ったことがないにも関わらずその意図をほぼ間違いなく理解されている。実際には動きの方向や変化、注意喚起、連結関係など多様な用途で使用されているのだが、使用されている文脈を併せて見れば誤解することはまずないであろう。 この何かを指し示す役割はかつては指差しのアイコンが担っていたことが確認できるが、それがいつから記号としての矢に置き換わっ...
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井上達夫, リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください

いわゆる "エリート主義で偽善的なリベラル" が信用を失って久しいが、本来のリベラリズムは正義を柱とする強固な主張である。本書の多くの部分はこの正義に関する議論が占めている。ここで言う正義とは反転可能性を持つ正義概念であり、すなわち、自分の他人に対する行動や要求が、もし自分がその他者だったとしても受け入れられるかどうかによって判定される。これを曖昧にしてご都合主義的に二重基準 (ダブルスタンダード) な正義の使い分けをしてしまっているのがリベラルの没落の原因の一つの理由だろう...