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学研辞典編集部(編), 13か国語でわかる新・ネーミング辞典

日本語から13か国語への辞典。それ以上の大きな工夫があるわけではないので、あくまでもネーミングの補助として字引の手間を省くための本と割り切った方がよさそう。ジャンル別ではなく50音順に並べているタイプだが、冒頭にジャンル別の索引もあり。単語の選択基準が今ひとつ掴めないが、ある程度商品のネーミングを意識して選択しているように見える。
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唐木英明, 久米均, 寺田雅昭, 小沢理恵子, 村上紀子, 小林宏行 , 石川廣, 小澤義博, 浜川清, 星元紀, 安部明廣, 安本教傅, 田中平三, 黒川清, 食の安全と安心を守る

食品に関する有識者からの寄書をまとめた本。極めて真っ当な内容ながら、一人あたりのページ数が非常に限られている上に重複した内容が多く、読み物としては今ひとつ。
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福田秀夫, 農薬に対する誤解と偏見

農林省で農薬の研究に従事していた著者による農薬論。化学工業日報社の "今月の農業" の連載に加筆修正したもの。表題からも分かる通り、農薬反対派への恨み節の部分が多い。そこまで感情的にならずに科学的な事実のみをきちんと書く形でもよかったのではないかと思う。
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マイケル・ブルックス(著), 楡井浩一(訳), まだ科学で解けない13の謎

現代科学の変則事象 (Anomaly) を集めたもの。暗黒物質のような宇宙論から始まり、自由意志、有性生殖、地球外生命体、代替医療と幅広いテーマを扱っている。ホメオパシーの様に、変則事象に含めてよいか疑問なものが挙げられているのはご愛嬌。各テーマ20ページほどのため、非常に圧縮した解説となっており、あまり詳しくない分野は理解しにくく感じるかもしれない。科学分野で面白そうなものがないかを探すがめのカタログとしては上々。
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ASIOS, 菊池聡, 山津寿丸, 検証 予言はどこまで当たるのか

ASIOSの今回のテーマは予言。震災関係に特化した前書と異なり、予言一般を扱う。いつも通りの労作で、読み応えも十分。しかしながら予言という少々手垢のついたテーマを扱う以上、ノストラダムスやエドガー・ケイシーといった既に各所で論じられている予言にページが割かれてしまっているので、愛好家には少々退屈な箇所があるかもしれない。
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若井吉樹, 世界一わかりやすい在庫削減の授業

在庫管理の入門書。極めて初歩の初歩の内容だがよくまとまっている。在庫削減の必要性やその効果に始まり、実際の在庫削減の手順までを一歩一歩噛んで含めるように解説してくれるあたりは "世界一わかりやすい" を謳うだけのことはある。文章もこなれており読みやすい。
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松岡絵里(著), 吉田友和(写真), 世界の市場

海外の市場を訪ね歩いたビジュアル本。構成に意思が感じられず、また解説文も新しい視点がなく退屈だが、写真の質は悪くない。雑誌感覚でどうぞ。
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夏坂健, 美食・大食家びっくり事典

主に西洋史と中国史の食に関するエピソードを集めたもの。いかにもな法螺話も多いが、それが良い味を出している。出典や参考文献などと野暮なことを言ってはいけない。
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中川基, ニセモノ食品の正体

インジェクションビーフや代用魚など、偽装食品とまでは言わないまでもホンモノとは言い難い様な食品を集めたカタログ本。解説は中立的で、この種の本にありがちな "添加物=悪" といった短絡的な思考や無意味な自然信仰などはほとんど見られない。ニセモノ食品の長所である破棄の削減やコスト低減と短所である栄養バランス等の問題の双方がきちんと押さえられており、好感が持てる。
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グレッグ・クライツァー(著), 竹迫仁子(訳), デブの帝国 いかにしてアメリカは肥満大国となったのか

装丁は軽めだが内容は硬派。米国が肥満社会となるまでの過程を、農業行政、ファストフード業界、食品業界、教育界と多くの視点から丹念に追いかけていく。現状に至った要因は単一のものではなく、様々な原因が絡まり合っていることがよく分かる。肥満のリスクに関する記述も十分。