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岩田健太郎, 予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える

予防接種が効くか否かよりも、ワクチンをどう運用していくかという運用制度が話題の中心。実際に予防接種が効くのかはさらりと流される。内容は悪くないが、文章にかなりクセがあり所々攻撃的なので、耐性のない方は注意。
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あさりよしとお, まんがサイエンス 14

巻末広告を見ると、なんと連載26年。思えば遠くへ来たもんだ。今回は、学研の科学の未収録分に加え、大人の科学マガジンからの収録も多い。そのせいか原子ネタなどはやや難易度が高めで、読み応え十分。
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沖有人, マンションは10年で買い替えなさい 人口減少時代の新・住宅すごろく

はじめにに "(賃貸よりも) 持家のほうが圧倒的に有利である" と勇ましいことが書いてあるが、その根拠は心許ない。中盤に数ページ程度の大雑把な説明と詳細不明なグラフがあるのみで、そこから無理に読み取ると、賃貸の場合でも頭金を一切運用しない持家の場合はレバレッジをかけるキャッシュフローが悪化するリスクは考慮しない資産の流動性も考慮しない購入したマンションに大きなトラブルは起きない賃料が長期に渡って低下しない将来も住宅購入を優遇する税制が変化しないという前提で比較すれば退職する頃...
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有元葉子, だしとスープがあれば

だしを主役に据えた料理本。著者のおすすめのだしとそれを利用したレシピが並べられているだけで、体系立ててまとめられた本ではないが、あまりだしをとったことがない人には参考になるかもしれない。
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あさりよしとお, 小惑星に挑む

探査機はやぶさを取り上げたマンガだが、視点をたまたまはやぶさとミネルバを見つけた宇宙人側に持ってきたところがミソ。長年の科学マンガの取材を通じて宇宙ヲタクとなっているあさりよしとおの趣味が遺憾なく発揮されており、宇宙ファンでなくともその心意気にうたれるものがある。
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渡辺仁, セブン-イレブンの罠

金曜日の出版なので半信半疑で読み始めたが、意外にもまともな本だった。セブン-イレブンのフランチャイズ問題、特にロスチャージやオープンアカウント、ドミナントといった悪名高い問題に切り込んだドキュメンタリー。セブン-イレブンの異常なまでの高収益の源泉がどこにあるのかが見えてくる。全体を通じて読みやすい本だが、似たような話が多くやや冗長に感じる部分がある。これは情報源が限られているせいもあるかもしれない。法的な部分の解説はほぼ北野弘久日本大学名誉教授の受け売りで、多面的な見方ができ...
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ヨリス・ライエンダイク(著), 田口俊樹(訳), 高山真由美(訳), こうして世界は誤解する ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

中東のアラブ世界で特派員を務めたオランダ人記者の手記。現場でニュースが作られるまでの過程やその中での一記者の無力感、ジャーナリズムの限界などがよく伝わってくる良書。唯一残念なのは翻訳が今ひとつなところ。文章がこなれておらず、素直に入ってこない。
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たかはしみき, 東京もぐもぐおいしいもの探し

こげぱんで有名なたかはしみきによる食べ歩き記。ややスイーツ比率が高めで、食事は控え目。銀座や神楽坂などのお洒落エリアと浅草などの下町エリアを中心に有名どころを押さえているので、これまで東京にあまり縁がなかった人向けのガイドブックとしておすすめできる。
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押切蓮介, ハイスコアガール (4)

ハイスコアガールの新刊。高校生編に突入。段々とラブコメ比率が上がって来ているが、ゲーム馬鹿っぷりが全くブレないハルオには好感が持てる。
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水木しげる, コミック昭和史 (第3巻) 日中全面戦争~太平洋戦争開始

シリーズ3巻目となり、遂に太平洋戦争開戦。日本全体の出来事の部分は独自の見解も少なくやや退屈だが、水木しげる個人のエピソードはどれも抜群に面白い。入隊後も決して自分のペースを崩さず、食い意地だけは張っている様は実に愛らしい。