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ドナルド・ノーマン(著), 伊賀聡一郎(訳), 岡本明(訳), 安村通晃(訳), 複雑さと共に暮らす デザインの挑戦

ノーマン先生の新著。複雑さは避けられるものでも無理に減らすべきものでもなく、一貫性を持って扱える様にするべきものであるとの論。他の著作と同様、豊富な事例や図版に気付かされることが多い。
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鳥越規央, 9回裏無死1塁でバントはするな

セイバーメトリクス本だが、あまり新味がないのに加えて、首を傾げたくなる項目が多い。第2章2 "2ストライク・ノーボールで本当に1球外すべきか" では、2ストライクからのボール球に対して打者は必ず正確に見逃すことを暗黙の内に仮定しているが、釣り球に引っかかることを考慮しないのは雑過ぎる第2章3 "敬遠して次のバッターと勝負は良い作戦といえるか" では、得点期待値の算出方法が不明。値からは、リンゼイ・パルマーモデルを組み合わせてイニングの総得点期待値を算出するのではなく、単に対象...
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青砥恭, ドキュメント高校中退 いま、貧困がうまれる場所

著者は公立高校の教諭出身の研究者であり、豊富なフィールドワークによる実例が並べられている。あまりにリアルな高校中退の実例の数々は、読むだけで虚しさがこみ上げてくる。高校中退によって生じる貧困は、決して本人だけの問題ではなく環境要因が大きいことが良くわかる。家庭の事情により基本的な生活習慣を確立することができず、小学校低学年で勉強について行けなくなり、そこからの復帰手段がないままずるずると高校中退となる多くのケースを見せられると、著者の主張するサポート体制の強化や高校の義務教育...
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KICHIJO, 角刈りすずめ(1)

近頃の近代麻雀のフリーダムっぷりを表す一冊。こういった作品を普通に通す編集が素晴らしい。麻雀が良くわからない人にも楽しめる。
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落合福嗣, フクシ伝説 うちのとーちゃんは三冠王だぞ!

コアな野球ファンなら知らない人はいない落合監督のご子息、福嗣君の処女作。週刊プレイボーイに連載されていたコラム "落合福嗣の腹式呼吸" をまとめたものに加え、落合博満監督や信子夫人との対談や過去のエピソードも山盛り。ファンならぜひ。
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平井寿信, 3.11東日本大震災 君と見た風景

言戯の管理人が震災後に一気に書き下ろしたコミックエッセイ。比較的被害の軽かった山間部や仙台市内が舞台なので、本格的に被災した人々の生活ではなくその周辺の様子が中心。それでも、被災地から離れた場所に住んでいる人間は体験しなかったことも多い。
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西川潤, データブック 食料

食料をテーマにした冊子だが、農業と畜産がほぼ全てを占めており、水産はほんの付け足し程度。また、全体的に悲観的なトーンに偏っている点や、現代の農業とは切り離せない経済の問題も申し訳程度にしか触れられていないのがやや難。それでも、世界の農業を俯瞰できる内容となっており、トンデモ度も低めで資料も充実しているので、この分野を学ぶ一冊目として読むには悪くない。
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井上純一, 中国嫁日記 一

人気ブログの単行本化。前半はブログからの再録、後半は書き下ろし。普通のエッセイのろけマンガで特にドラマチックな何かがあるわけではないが、電車の中での読み物としては上々。
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久住昌之(原作), 水沢悦子(漫画), 花のズボラ飯

久住昌之の新作。掲載誌のEleganceイブを店頭で見たことがないので単行本で一気読み。絵柄は今までコンビを組んできた漫画家とは毛色が違い好き嫌いが分かれそうではあるが、中身はいつもの久住昌之。主人公の台詞を見ていると、まるで自炊の出来る女井之頭五郎。
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橘玲, 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

橘玲は亜玖夢博士シリーズあたりから認知心理学や行動経済学の要素を取り入れ始め、デビュー当初の投資ネタは控えめになってきている様に見える。本書はその新要素の一応のまとめ的内容。自己啓発本への違和感 (や科学との矛盾) には頷ける部分が多い。