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山本弘, 地球移動作戦

何というか、真っ当なSF。衝突が予想される謎の新天体を地球を動かしてかわすという直球ど真ん中なネタが清々しい。それでいてきちんとしたハードSFとして成り立っているのはさすが。また、本作は山本版大甲子園とも言える作品で、そこかしこに見覚えのある名前があるのもファンには嬉しいところ。古くはラプラスの魔やサイバーナイト、時の果てのフェブラリーまで元ネタとなっているので、探してみるのも一興。
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見ル野栄司, 敏腕編集! インコさん

書店ではシブすぎ技術に男泣き!の方が売れている様に見えるが、こっちの方が当たりだった。
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玉村豊男, 料理の四面体

長らく絶版となっていたが、この度めでたく文庫で復活した。タイトルにもなっている "料理の四面体" とは、ありとあらゆる料理をたった一つの四面体の表面にマッピングしてしまおうという試みのこと。こういったメタな料理論というのは類書があまりなく実に新鮮。しかしながら、それで既存の料理を分類できるということと、実際にそれを活用して創作するということの間には大きな溝がある気がする。
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諸島文化民俗研究会, 潜入! ニッポン不思議島

宝島社なので仕方ないが、少しオカルト方面に振りすぎか。移動中に気軽に読み飛ばす文庫としては悪くない。
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山本弘, 江藤巌, 皆神龍太郎, 植木不等式, 志水一夫, 人類の月面着陸はあったんだ論 と学会レポート

へのアンサーソング。いつものと学会節で小気味よく楽しめる。予備知識なしで読める構成となっているのも良い。と学会のファンならば読んで損なし。
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ヒッチハイク愛好会, 猿岩石大ウソ日記

一昔前に大ブレイクした猿岩石のユーラシア大陸横断ヒッチハイクの内容を検証しようという暇な本。それを読んでいる自分はもっと暇人か。テレビの企画をノンフィクションだと信じてしまう人ならば一度読んだ方がいいのかもしれない。
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奥村倫弘, ヤフー・トピックスの作り方

Yahoo! Japanのトップページに表示されているトピックス担当者のお話。トピックスがどのような体制で運営されているのかという内情は単純に興味本位で面白い。後半は既存メディアとの関係を含めたニュースのあり方が語られる。読売新聞出身という著者の背景もあってか少々既存メディアに寛容に感じるが、大筋ではまともな内容。
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浅川芳裕, 日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率

自給率という指標が様々な問題を抱えているというのは周知の通り。本書の前半はその様に問題のある指標が生み出された背景として、農水省の利害を指摘している。後半は少しポジティブな話題で、日本農業の強さと将来の展望を扱う。この手の話題では避けて通れない食料安全保障の問題もきちんと扱われており好感が持てる。食糧事情に少しでも興味のある方には自信を持っておすすめできる。
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葛西りいち, あしめし つう アシ仲間でメシが食えんのか

あしめしの続編。以前よりもさらに内輪ウケに近づいているが、色々と私生活的に動きが出てきて今後が少し気になってしまう。
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恋パラ支部長(著), 波多野ユウスケ(漫画), 21世紀ファミコン

ただのファミコン懐古本ではなく、未だにバリバリ現役のハードとしてファミコンを遊び倒す本。そのファミコンへの熱い思いはもはや偏執的。独創的な縛りプレイの数々を思いつくだけではなく、実際にプレイしてしまうバカさが素晴らしい。ロードランナーの穴掘りなし&金塊整頓プレイなど、常人の発想ではない。また、本来は対戦ゲームではないスーパーマリオブラザーズでの無理矢理対戦プレイなど、新たな世界を切り開くネタも多い。波多野ユウスケのマンガもユルくていい。なお、本書を購入した方はカバーを外してみ...