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ジャレド・ダイアモンド(著), 楡井浩一(訳), 文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上巻, 下巻)

少し前のベストセラー。前作の銃・病原菌・鉄が良かったのでこちらも読んでみた。前作はなぜ一部の人種が圧倒的な繁栄を得たのかを解き明かすのがテーマだったが、今作は逆に問題解決に失敗して滅びてしまった社会に注目する。マヤやイースター島、グリーンランドなどのすでに崩壊してしまった社会の事例分析が豊富に行われているのが実に興味深い。それらの社会が崩壊した要因は、現代の先進国にとっても他人事ではないことが良く理解できる。おすすめ。
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佐々木倫子, チャンネルはそのまま! (1)

佐々木さんのマンガを読むのは "Heaven?" 以来だが、相変わらず安定して面白い。系統としてはおたんこナース寄りかも。
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谷岡一郎, 脳がよろこぶ思考力アップパズル

谷岡先生のファンなので読んでみた。既存のパズルの再録が中心でオリジナル問題はあまり多くないが、比較的エレガントなものが揃っており悪くない。普段この手のパズル本を読まない人にもおすすめできる。
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鯖田豊之, 金 (ゴールド) が語る20世紀 金本位制が揺らいでも

20世紀の日本と世界の歩みを金本位制という視点から切り取った歴史書。歴史の教科書的な記述が続き気軽に読みにくい箇所もあるものの、金重量換算した外貨準備高を通じて国力の変動をマクロ的に眺めるという試みは非常に新鮮であり、それらは各国の継戦能力を反映しているという意味から軍事面でも興味深い。特にその軍事面に注目すると、太平洋戦争緒戦の日本の戦果が米国への膨大の金現送と軍需物資の買付に依存していたことは他の歴史書ではあまり触れられることのない事実かと思う。また、日清・日露戦争の間に...
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月刊「ベルダ」編集部, コンビニ 不都合な真実

昨日に続き、コンビニ業界告発本。こちらの方が少し前に出た本だが、内容が厚い。コンビニ会計や仕入のピンハネ問題に加えて、裁判の流れや一部オーナーの反乱の様子もよく取材されているので、よりコンビニ業界が掴みやすい。
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古川琢也, 金曜日取材班, セブン‐イレブンの正体

取次大手のトーハンに取次を拒否されたという告発本 (現在は普通に購入できる) 。今はネット上でも広く知られるようになったコンビニ会計の問題に始まり、仕入のピンハネ、業者への圧力などの実体が語られる。加盟店オーナーへのインタビューを中心にそれぞれの事例が良く描かれており一気に読ませるものの、もう一歩踏み込んだ考察が欲しかった惜しい本。
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パオロ・マッツァリーノ, 日本列島プチ改造論

大和書房のサイトでの連載をまとめたもの (というよりも書籍化を前提に連載していたもの) 。短めのコラムが100本なのでそれなりに当たり外れがあるが、移動中の時間潰しなどに良いかと。
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久住昌之, 野武士のグルメ

久住さんのエッセイ集。のあとがき代わりに収録されていた "釜石の石割桜" をはじめ、食に関するエッセイが14本。どれも久住さんらしいミミッチイ話ばかりで、この人は一生野武士にはなれないのだろうな、としみじみ感じさせる。
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西原理恵子, この世でいちばん大事な「カネ」の話

あのサイバラが書いた、リアルなおカネの話。今回はマンガはほとんどなく文章中心で、これが今までのサイバラとは全く違う雰囲気。普段はバカやってる人間が急に神妙な顔で語り出すというか、そんな空気。サイバラの生い立ちを通じて書かれる主に貧乏視点からのおカネの話はマンガと違って笑えないが、そのメッセージはより強く伝わってくる。ほぼすべての漢字に振り仮名が振ってあるのは、子供にも読んで欲しいという意図か。確かにこの本は子供にも読んで欲しいと思う。
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倉阪鬼一郎, 活字狂想曲

作家である著者の、校正者時代の日々を綴ったエッセイ。印刷業の世界を垣間見られる面白さに加えて、倉阪氏の社会不適格ぶりがすばらしい。それでいて嫌味があまり感じられないのは、会社になじめない著者にもそれなりの理があるためか。