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秦建日子, 推理小説

googlabilityの低いタイトル。著者は本業がシナリオライターとのことで、その色眼鏡のせいもあるかもしれないが、映像化前提のキャラクター造形と感じる。
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垣谷美雨, 老後の資金がありません

タイトルからは実用的なお金の話もありそうな印象を受けるが、中身は完全な娯楽小説。お金に余裕がない主人公のネチネチとした心理の描き方は秀逸。中盤以降の超展開は衝撃的だが、そんな無理をせずにみみっちいお金の話一本で押しても良かったかもしれない。
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H・M・エンツェンスベルガー(著), 丘沢静也(訳), 小野寺舞(訳), お金の悪魔 フェおばさんの経済学レクチャー

小説仕立ての経済学本の定番である、経済をよく知る不思議な人物がお金のことを考えたこともない一般人にレクチャーするスタイル。所々に挿入されるお金に関する金言が興味深い。
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萩尾望都, 半神

萩尾望都のSF短編が10編。やはり表題作の半神が傑作。わずか16ページの作品ながら、ユージーのありとあらゆる感情が詰め込まれており、読み返すたびに読み手の心も揺さぶられる。
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岡村恭資, 「アルティメット富裕層」という生き方 経済的な自由を手に入れた超お金持ち達の日常生活

表題にもなっている "アルティメット富裕層" とは、不動産に重点を置いた高資産を有する人とのこと。不動産収入は他の資産よりも安定している (この根拠は本書中では示されない) ために一般の富裕層とは区別しているとのことだが、著者本人が不動産で財を成したという理由が大きいように感じる。 アルティメット富裕層に限定する必要があるかはわからないが、富裕層の感情はよく伝わってくる。何でも持つことができるとなると物欲がなくなる。逆に言うと、欲しい物があるうちは富裕層ではない。
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塚崎公義, 経済暴論 誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体

暴論という表題だが、内容はかなりマトモ。 エコノミストは、経済学者、予想屋、市場予想屋、トンデモ屋を含む広い名前。自称エコノミストを見るときは、どれであるかを考えながら話を聴くのがよさそう。 筆者のバブルの見分け方は4つの基準。バブルではなく大丈夫とする理論の登場、景気が良いのにも関わらず金融緩和、今までに投資に興味がなかった人々が一斉に投資を始める (靴磨きの少年)、冷静に見られる外国の人間にバブルと考える人が多い。 粉飾決算が起こるのは構造上の問題。ムラ社会では内部告発は...
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橘玲, 80’s エイティーズ ある80年代の物語

橘玲の自伝的回顧録。1980年代の早稲田大学やその周辺の雑多なビジネスの雰囲気がリアルに伝わってくる。またそれらが氏のどこか冷めた思想や文体を形作ったことも。
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『このミステリーがすごい!』大賞編集部(編), 10分間ミステリー THE BEST

『このミステリーがすごい!』大賞の受賞者によるショートミステリ集。スキマ時間にぴったりなサイズ。バラエティ豊かな品揃えで、好みの作品がきっと見つかるはず。私の好みとしては、抜け忍サドンデス、今ひとたび、世界からあなたの笑顔が消えた日、茶色ではない色、が当たりだった。
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茸本朗, 野食のススメ 東京自給自足生活

野食のススメ 東京自給自足生活に、著者のブログの内容を加えて一冊にまとめたもの。都心近郊で無理なく集められる食材を楽しむ "野食" のススメ。 春夏秋冬、山海川と興味を持って見てみると都心近郊でも意外に食材があることに気付かされる。純粋な読み物としては少々退屈で白黒写真も物足りないが、実際に足を使って食材を探すのならばこれ以上はない参考書となる。
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平山尚, プログラムはこうして作られるプログラマの頭の中をのぞいてみよう

ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術よりも初心者向きの内容。独自の日本語プログラミング言語Sunabaを用いた演習。Sunabaはかなり割り切ったシンプルな言語だがグラフィック出力を備えており、学習用として見事にデザインされている。