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谷岡一郎, 科学研究とデータのからくり

最近はニュースで取り上げられることも多い科学研究の不正がテーマ。著者は本職が社会科学者のため、自然科学のトピックはどうしても端切れが悪くなってしまう。いくら話題になったとはいえ、無理にSTAP細胞の話題を取り上げずとも、本業の社会科学の不正に絞った方が良かったように思う。とはいえ、不正が起きる構造の本質的な部分は学術分野によりさほど差があるわけではない。著者の主張する "研究者による過失・不正のレベル" は、これまた異分野である工学の研究者である私にも十分に納得できるものであ...
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ロバート・ハリス, 人生の100のリスト

いわゆる棺桶リスト (bucket list) の実践記録。享楽的な項目が多く、あまり自分もやってみたいと思えるようなリストではない。興味を惹かれたのは、貨物船に乗っての読書や世界中を旅しながら生きることくらいか。それでも、棺桶リストを作ることが人生の質を高める方法であり、書いた内容が実現に繋がるのはよく理解できる。
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ASIOS, 「新」怪奇現象41の真相

いつもの超常現象解明シリーズ。フォーマットも従来通りで、一般に信じられている伝説を述べた後で真相を検証するスタイル。シリーズを通じて質は高いと思うが、今回はネット上で少々盛り上がった程度の小ネタも多くいかんせん小粒な印象。
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ケネス・S・ロゴフ(著), 村井章子(訳), 現金の呪い 紙幣をいつ廃止するか?

高額紙幣を廃止しレスキャッシュ (キャッシュレスではないことは再三言及されている) を実現することで、現金の犯罪利用を減らし、同時にマイナス金利などの金融政策が可能となるという主張。平易な文章ながら専門的な議論もしっかりと押さえられており、データの裏付けも豊富。様々な公的調査を組み合わせる搦め手で現金がどのように利用されているかその実態をあぶり出しており、発行枚数と各家庭の実際の現金所有との大きなギャップから非合法な目的の現金利用を推定している。高額紙幣の廃止によるレスキャッ...
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書皮友好協会(監修), 日本のブックカバー

書店でかけてもらえるブックカバー (書皮) のカタログ。昔通った懐かしい書店のカバーも、見覚えがないものも、眺めているだけでノスタルジックな気分に浸れて幸せ。とはいえ、今や私も書店で書籍を購入することはめっきり減っており、この本ももう少し経つと貴重な "史料" となってしまうのだろう。
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中西敦士, 10分後にうんこが出ます: 排泄予知デバイス開発物語

排泄予測デバイスDFreeの開発とトリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社の設立までを綴った自伝的ドキュメンタリ。著者自身は技術者ではないため、アイディア出しの後は人集めや資金集めが中心。無休のボランティアで技術者に手伝わせる行動力はさすがだと感じるし、こういうタイプの人がスタートアップの立ち上げに向いているのだと思う。
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アンディ・ライリー, 自殺うさぎの本

ブラックユーモアたっぷりの絵本。ベタなネタからちょっと頭をひねらせるパズル的なものまで、様々な方法で自殺を図るうさぎが実に愛らしい。自殺をする理由などに変に踏み込まず、ただただ自殺する方法だけが並べられている構成が潔い。
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石川貴康, いますぐプライベートカンパニーを作りなさい!

タイトルはプライベートカンパニーとなっているが、実質的には不動産投資本。あくまでも不動産投資 (もしくはその他の事業でも良いが、レバレッジをかけやすいことや経費化しやすいことを理由に不動産投資を勧めている) で利益を出していることを前提に、可処分所得を増やすためのテクニックが述べられている。著者はコンサルタント兼不動産投資家であり税の専門家ではないので、税務の部分はきちんと自分で裏を取る必要があるだろう。
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大宮知信, お父さん! これが定年後の落とし穴

自ら "警告の書" を名乗るだけあり、巷にある定年本を鵜呑みにした失敗例をこれでもかと並べる。ではどうすればよいのかという前向きの部分がやや弱いが、避けられる失敗を避けるためのべからず集としての価値はある。
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山崎元, 水瀬ケンイチ, 全面改訂 ほったらかし投資術

インデックス投資本の売れ筋。共著者の水瀬ケンイチは梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーのブログでも有名。オーソドックスなインデックス投資推奨であまり目新しさはないが、リスク資産を国内株50%・外国株50%に集中させ、先進国債券を見切っているのが特徴的。