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ツノダ姉妹, 喜婚男と避婚男

著者はマーケティング畑の人。バブル世代の匂いがするのは意図的なマーケティングの成果か。現代の男性を幸せな結婚生活をアピールする喜婚男と結婚から逃避して一人暮らしを満喫する避婚男に分類しているが、エビデンスや量的な分析は一切なし。
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押切蓮介, ハイスコアガール (8)

ついに山場の女の闘い。この本当にいいシーンで、マニアックな格ゲーの攻防を手を抜かずに打ち込んでくるのはこのマンガの真骨頂と言えると思う。
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ルイズ・アームストロング(文), ビル・バッソ(絵), 佐和隆光(訳), 続・レモンをお金にかえる法

レモンをお金にかえる法の続編。前回の経営学から打って変わって経済学のお話。インフレと不況の発生メカニズムとその対処法が主題。ケインズ主義の立場からの対策のみだが、巻末の解説で訳者がその限界にきちんと触れているのは良心的。
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中川淳一郎, 節約する人に貧しい人はいない。

節約本のような表題だが、中身は自分語りが中心。著者が自身の価値観に正直に生きていることを主張したいのはわかるのだが、節約をテーマとして執筆するのならば、自身の好みを押し付けるだけではなくせめて節約と絡めて論じて欲しい。著者の周りの数人以外のエビデンスなしでの断定が多いことも気になる。また、自身の振込処理の遅延に苦情を言ってきた相手を "カネにうるさいヤツ" と呼んで仕事を回さなくした話を武勇伝として書く神経は私の理解を大きく超えている。
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こげどんぼ, ヨメさんは萌え漫画家

よくある結婚コミックエッセイ。漫画家と自衛官という特殊な組み合わせから来るネタは面白い。自衛隊員の生活が垣間見えるのも楽しい。
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竹内謙礼, 検索刑事(デカ)

ビジネス本を得意としている著者の新作のテーマはなんとSEO。青木寿幸の名はなく、竹内謙礼の単著。毎度無理に小説のフォーマットに落とし込む必要があるのか疑問ではあるが、実は隠れた良書。「検索エンジンって何?」というレベルの読者まで対象にしながらも、Googleの思想を踏まえたSEOの本質をきちんと押さえているのは見事。
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竹内謙礼, 青木寿幸, 給料戦争

今回のテーマはサラリーマンの給料の決まる仕組み。従業員視点だけではなく、経営者視点での給料の決定方法ひいては人事評価基準も触れられており、双方の視点から給料を見つめ直すきっかけとなる。従業員と経営者の溝は絶対に埋まらないという事実はやはり重く、それを踏まえた上でキャリアプランを考える必要がある。
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橘玲, ダブルマリッジ The Double Marriage

久しぶりに橘玲の小説。タックスヘイヴン以来。今回は得意のマネー系のネタではなく、法制度の隙間が主題。小説としてはご都合主義が過ぎるが、要所要所に盛り込まれる臨場感溢れるフィリピンの描写などはさすがと感じる。
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谷岡一郎, 科学研究とデータのからくり

最近はニュースで取り上げられることも多い科学研究の不正がテーマ。著者は本職が社会科学者のため、自然科学のトピックはどうしても端切れが悪くなってしまう。いくら話題になったとはいえ、無理にSTAP細胞の話題を取り上げずとも、本業の社会科学の不正に絞った方が良かったように思う。とはいえ、不正が起きる構造の本質的な部分は学術分野によりさほど差があるわけではない。著者の主張する "研究者による過失・不正のレベル" は、これまた異分野である工学の研究者である私にも十分に納得できるものであ...
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ロバート・ハリス, 人生の100のリスト

いわゆる棺桶リスト (bucket list) の実践記録。享楽的な項目が多く、あまり自分もやってみたいと思えるようなリストではない。興味を惹かれたのは、貨物船に乗っての読書や世界中を旅しながら生きることくらいか。それでも、棺桶リストを作ることが人生の質を高める方法であり、書いた内容が実現に繋がるのはよく理解できる。