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九井諒子, ダンジョン飯 (4)

前巻に続き、今回もコンビニ買い。メインテーマであるファリンの救出を終えた後も、もう少し物語が続きそうな雰囲気。気になるマルシルの過去も少しづつ明らかに。
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ケビン・ミトニック(著), ウィリアム・サイモン(著), 岩谷宏(訳), 欺術 (ぎじゅつ) 史上最強のハッカーが明かす禁断の技法

ケビン・ミトニックの実体験に基づいた豊富な事例が実に興味深い。自身が同じ手口に出会ったときに、正しい対処を取れる自信がない。巻末の防御手法自体はやや退屈で、時代遅れの部分も含まれているので読み飛ばしても良いかもしれない。翻訳は岩谷宏だが、比較的無難な仕上がり。
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Hagex, 2ch、発言小町、はてな、ヤフトピ ネット釣り師が人々をとりこにする手口はこんなに凄い

内容は薄めの新新書。著者自身も語っているように、釣りか否かの判定が推測に過ぎず、答え合わせが出来ていないのが難点。
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カン・チュンド, ETF投資入門

ETF投資を勧める本は溢れているが、その仕組みまできちんと解説している本は少ない。その中で本書は指定参加者 (AP: Authorized Participant) を利用して維持コストを下げつつ価格の乖離を減らす仕組みまでわかりやすく解説しているのが良い。原理的な解説は今でも古さを感じないが、2010年の出版から現在までに特に日本国内のETF商品の顔ぶれが大きく変化している点には注意が必要。
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清水亮, 後藤大喜, プログラミングバカ一代

著者の清水亮は、shi3zと言ったほうが通りが良いかもしれない。自伝的作品で多少は盛っているものと思うが、それを差し引いても面白い。文章はやや荒削りではあるがテンポ良く、何よりも本人の人生が面白いのでぐいぐいと惹き込まれる。プログラマが読むべきともこれから働く学生が読むべきとも言い難いが、読み物として読むべき一冊。
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黒咲一人, 55歳の地図

紙の方は絶版で古書価格も上がりすぎているのでKindle版で。仕事がなくなったマンガ家の四国八十八箇所巡拝。それだけと言ってしまえばそれだけの作品だし絵柄も一昔前なのだが、それでも圧倒される迫力を感じるのは、自分が歳を取ったせいなのかもしれない。
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綾辻行人, どんどん橋、落ちた

メタフィクション色が強めの連作短編集。本格派を志向したフーダニット作が5本。作中ではフェアであることをこれでもかと強調しているが、かなりスレスレのところを狙ってきている印象。そういうものと割り切ってパズル的に読めばなかなか。
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能田達規, マネーフットボール (6) (7)

前回に続き、完結まで一気読み。物語が大詰めということもあり数値分析の話題はやや控え目になったが、新たに代理人システムやチーム編成の話題を入れ込んできたところはさすが。
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井上章一, 京都ぎらい

たまには流行本でも。京都論としてはそれほど新味はないが、感情的なところをあまり隠さずに書き綴っているところは特徴的。ある意味ブログ的と言えるかもしれない。参考文献が付属していないところをみても分かるとおり、裏の取れていない推論も多いのでご注意を。
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橘木俊詔, 森剛志, 新・日本のお金持ち研究

本書で言う "お金持ち" は、高額納税者のこと。すなわち、個人で大きな課税対象所得がある人々だけを対象としており、上手く節税している人々や資産運用益中心の人々は除かれている。このあたり、一般の人が "お金持ち" と聞いて思い浮かべるものと乖離しているように思える。全国高額納税者名簿に掲載された人々への質問紙調査を主な情報源としているが、回収率が不明なのも残念。相当のバイアスを覚悟して読む必要がある。なお、表題からの改訂版と思いこんでこちらから読み始めたが、続編にあたるものらし...