comic あさりよしとお, 小惑星に挑む 探査機はやぶさを取り上げたマンガだが、視点をたまたまはやぶさとミネルバを見つけた宇宙人側に持ってきたところがミソ。長年の科学マンガの取材を通じて宇宙ヲタクとなっているあさりよしとおの趣味が遺憾なく発揮されており、宇宙ファンでなくともその心意気にうたれるものがある。 2013-12-03 comic
book 渡辺仁, セブン-イレブンの罠 金曜日の出版なので半信半疑で読み始めたが、意外にもまともな本だった。セブン-イレブンのフランチャイズ問題、特にロスチャージやオープンアカウント、ドミナントといった悪名高い問題に切り込んだドキュメンタリー。セブン-イレブンの異常なまでの高収益の源泉がどこにあるのかが見えてくる。全体を通じて読みやすい本だが、似たような話が多くやや冗長に感じる部分がある。これは情報源が限られているせいもあるかもしれない。法的な部分の解説はほぼ北野弘久日本大学名誉教授の受け売りで、多面的な見方ができ... 2013-12-02 book
book ヨリス・ライエンダイク(著), 田口俊樹(訳), 高山真由美(訳), こうして世界は誤解する ジャーナリズムの現場で私が考えたこと 中東のアラブ世界で特派員を務めたオランダ人記者の手記。現場でニュースが作られるまでの過程やその中での一記者の無力感、ジャーナリズムの限界などがよく伝わってくる良書。唯一残念なのは翻訳が今ひとつなところ。文章がこなれておらず、素直に入ってこない。 2013-12-01 book
comic たかはしみき, 東京もぐもぐおいしいもの探し こげぱんで有名なたかはしみきによる食べ歩き記。ややスイーツ比率が高めで、食事は控え目。銀座や神楽坂などのお洒落エリアと浅草などの下町エリアを中心に有名どころを押さえているので、これまで東京にあまり縁がなかった人向けのガイドブックとしておすすめできる。 2013-11-30 comic
comic 押切蓮介, ハイスコアガール (4) ハイスコアガールの新刊。高校生編に突入。段々とラブコメ比率が上がって来ているが、ゲーム馬鹿っぷりが全くブレないハルオには好感が持てる。 2013-11-29 comic
comic 水木しげる, コミック昭和史 (第3巻) 日中全面戦争~太平洋戦争開始 シリーズ3巻目となり、遂に太平洋戦争開戦。日本全体の出来事の部分は独自の見解も少なくやや退屈だが、水木しげる個人のエピソードはどれも抜群に面白い。入隊後も決して自分のペースを崩さず、食い意地だけは張っている様は実に愛らしい。 2013-11-28 comic
book 田口理穂, 中島さおり, 靴家さちこ, 伊藤雅雄, 伊万里穂子, 内田泉, 有馬めぐむ, 「お手本の国」のウソ 日本でよくお手本として語られる国々の実態を語る企画本。「フィンランドは世界一の教育大国」、「フランスは少子化問題を乗り越えた」など、全7ヶ国。いずれの国もデータによる裏付けは添え物程度で、中心になるのは当該国在住の著者による生の声。あくまでもその国に住む外国人の視点とはいえ、肌感覚が感じられるのは興味深い。 2013-11-27 book
book Bill Karwin(著), 和田卓人(監訳), 和田省二(監訳), 児島修(訳), SQLアンチパターン SQLで陥りがちな間違いを集めたアンチパターン集。どれも見覚えのあるものばかりで身につまされる。解説も非常に的確で、対処法はもちろんのこと、あえてアンチパターンを使うべき場面まできちんと論じられているのが良い。翻訳の質も良く、SQLに関わる仕事をしている向きには間違いなくおすすめできる。 2013-11-26 book
comic 水木しげる, コミック昭和史 (第2巻) 満州事変~日中全面戦争 コミック昭和史の続編。少しづつきな臭くなってくる日本全体と、成長してきたしげる少年の呑気さとの対比が実に印象的。一般の市民の雰囲気は実際にこんなものだったのだろう。 2013-11-25 comic
book 青木昌彦(編著), 安藤晴彦(編著), モジュール化 新しい産業アーキテクチャの本質 "モジュール化" という単語は聞いたことがあるというレベルで読み始め、その理解の浅さに気付かされた。モジュール化とは、字面から想像される単に機能ブロックごとに切り分けるだけのものではなく、摺り合わせのコストを下げるとともに競争圧力を高めるものであることがよく分かる。机上の論理だけではなく、自動車産業や半導体露光装置産業、ゲーム産業など様々な産業の実例も豊富に含まれており、この一冊だけでモジュール化の分野を概観できる。おすすめ。 2013-11-24 book