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ASIOS, アンドリュー・ウォールナー, 検証 大震災の予言・陰謀論 “震災文化人たち” の情報は正しいか

3.11後に生まれた様々なトンデモ論にひとつひとつツッコミを入れていくスタイル。誤りに赤を入れていく形式のため、震災や原子力を体系立てて学ぶのには向かず、あくまでも娯楽として楽しむ本。ややマイナーな人工地震説や予言にページを割きすぎている感はあるものの、主要なトンデモ論は概ねカバーされている様に見える。
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石田敦子, 球場ラヴァーズ だって野球が好きじゃけん (1)

球場ラヴァーズの2本めのスピンオフ作品。今回は新キャラではなく勝子姉さんが主人公。今作は球場ネタ中心で私好み。大量のグッズ紹介にも (営業的な理由以上に) カープ愛を感じる。
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麻耶雄嵩, 夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)

700ページあまりの分厚い文庫だが一気に読んでしまった。ミステリ作品 (本格ミステリの人からは認められないかもしれないが) なのでネタバレは書かないが、何とも後味の悪い話。衝撃的な結末はあるものの、残された謎も多いあたりは麻耶雄嵩らしい。
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泉昌之, 食の軍師 (3)

2巻は半分旅マンガとなり迷走気味であったが、ここに来て原点回帰。やはり力石との絡みがあってのこのマンガ。マンネリとも言える展開が実に良い。
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Kindle Paperwhite (第2世代)

電子書籍は勝ち馬が決まってから買う予定だったが、少し先行してハードウェアを試すために購入。いつでも乗り換えられるように、当面は青空文庫や無償コンテンツ、読み捨てられる本を中心に楽しむ予定。初めて触った印象は "軽い" 。長時間の読書も苦にならない電子書籍はやはり専用ハードウェアである必要があると感じる電子ペーパーの読みやすさはかなりのもの。特に長時間読んだ後の疲労は液晶と大きな差がある読書中に割り込みが入らないというのは大きな利点。原理的には機内モードにしたスマートフォンでも...
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浅田次郎(著), 久保吉輝(写真), カッシーノ!

浅田次郎が世界のカジノを旅する "カッシーノ!" の企画。第一弾はヨーロッパ編。カジノゲームの勝ち方などが学べる本ではないが、カジノでの振る舞いや痩せ我慢、ギャンブラーの心意気、著者の人生観は嫌というほど伝わってくる。久保吉輝による写真を眺めているだけでも楽しい。
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小林伸一郎, 廃墟遊戯 Handy Edition

廃墟をテーマとした写真集。廃工場や廃坑が中心で、"工場萌え" にも通じる美がある。は1998年の刊行で、廃墟本としては比較的初期の部類。収録写真も1980年台後半から1990年台中盤頃のものが多い。
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松岡正剛, 知の編集術

編集というものを非常に大きな枠で捉えた本。編集というよりは、思考法や情報処理法といった方が近いかもしれない。この広い意味での編集術はさっと一読して身に付くようなものとは思えず、本書も演習 (本書中では編集稽古と呼ばれる) を中心として自ら訓練することを促すスタイル。編集稽古中の芸能ネタが一昔前なのはご愛嬌。
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菊池聡, 超常現象をなぜ信じるのか 思い込みを生む「体験」のあやうさ

超常現象懐疑本としては古典とも言える一冊。主に認知心理学の視点から、どの様にして誤認が起きるのかを解説。既にこの分野に興味のある人には既知のネタも多いものと思われるが、コンパクトに良くまとまっている。慎重に言葉を選び超常現象を頭ごなしに否定しない様に気配りをしているのも好印象。
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岩松正記, 個人事業、フリーランス、副業サラリーマンのための 「個人か? 会社か?」から申告・節税まで、「ソン・トク」の本音ぶっちゃけます。

個人事業主や法人成りを検討している人のための税入門書。著者は "ぶっちゃけ" を売りにしている様だが、それでもやはり工学系の人間から見るとグレーゾーンが広く感じるのは税法の仕方ないところか。