book 松岡正剛, 知の編集術 編集というものを非常に大きな枠で捉えた本。編集というよりは、思考法や情報処理法といった方が近いかもしれない。この広い意味での編集術はさっと一読して身に付くようなものとは思えず、本書も演習 (本書中では編集稽古と呼ばれる) を中心として自ら訓練することを促すスタイル。編集稽古中の芸能ネタが一昔前なのはご愛嬌。 2013-10-27 book
book 菊池聡, 超常現象をなぜ信じるのか 思い込みを生む「体験」のあやうさ 超常現象懐疑本としては古典とも言える一冊。主に認知心理学の視点から、どの様にして誤認が起きるのかを解説。既にこの分野に興味のある人には既知のネタも多いものと思われるが、コンパクトに良くまとまっている。慎重に言葉を選び超常現象を頭ごなしに否定しない様に気配りをしているのも好印象。 2013-10-26 book
book 岩松正記, 個人事業、フリーランス、副業サラリーマンのための 「個人か? 会社か?」から申告・節税まで、「ソン・トク」の本音ぶっちゃけます。 個人事業主や法人成りを検討している人のための税入門書。著者は "ぶっちゃけ" を売りにしている様だが、それでもやはり工学系の人間から見るとグレーゾーンが広く感じるのは税法の仕方ないところか。 2013-10-25 book
book Jenifer Tidwell(著), ソシオメディア株式会社(監修), 浅野紀予(訳), デザイニング・インターフェース パターンによる実践的インタラクションデザイン 主にPC用のソフトウェアやWebサイトのユーザインタフェースに関するデザイン本。あまり体系だった学術的な本ではなく、広く使われているパターンの事例を取り上げての解説が中心。デザインに行き詰まったときにカタログ的に眺めるには良い本。現在はが出ているようなので、これから買う方はそちらの方で。 2013-10-24 book
book トーマス・H・ダベンポート(著), ジェーン・G・ハリス(著), ロバート・モリソン(著), 村井章子(訳), 分析力を駆使する企業 発展の五段階 膨大なデータの分析や活用をテーマとしているが、"ビッグデータ" の様なbuzzwordに踊らされることなくきちんと地に足がついている。本書で一貫して主張されるのは分析力を高め活用するには企業を挙げての取り組みが必要であるという点。成功に必要な要素として挙げられるDELTA (Data, Enterprise, Leadership, Target, Analyst) の実現に向けたステージごとの進め方も非常に参考になる。データ分析に携わる人はもちろん、意思決定にデータを活用し... 2013-10-23 book
book SCRAP, リアル脱出ゲーム 公式過去問題集 SCRAPの主催するリアル脱出ゲームを書籍の形で楽しめるようにしたもの。過去の公演から4回分を収録。もちろん書籍の形式の制約上、実際の公演そのままではなく縮小版となるが、大量の付録を眺めていると制約の範囲内で精一杯楽しませようという心意気が伝わってきて嬉しくなる。謎のクオリティもいつものSCRAP。完全な解決へはかなり歯応えがある。 2013-10-22 book
book 木下是雄, 理科系の作文技術 文章術の古典とも言える本。学生時代に一度読んでいるが、思うところがあり再読。学生時代と異なり、それなりの量の作文をこなしてきた今に読み返すと沁み入る部分が多い。ワードプロセッサの普及前の著作であり、手書きを前提としている箇所などやや時代を感じる箇所もあるが、その他の部分は全く古くなっていない。現代でも版を重ねているのにはやはり理由がある。理工系の人間は必読。 2013-10-21 book
comic 松井雪子, ぐうたら山暮らし 山の中での生活を描いたコミックエッセイ。なぜ山暮らしを選んだのかの説明がなく唐突に始まり最後まで説明ないため、今ひとつ感情移入できない。著者のファンには自明なのかもしれないが。 2013-10-20 comic
game 一週間ゲーム 一週間ゲームとしてまとめられているSCRAPの携帯向けゲーム2本、人狼村からの脱出とマーカスと謎の幽霊屋敷をプレイ。一週間ゲーム共通一週間に渡り少しづつ進めていくスタイルは新鮮。日常の合間に遊ぶには丁度良い一日の中でもリアルタイムに進行していくスタイル謎解きにあたってはこれがやや難。謎が解けない時に考えが足りないのか、ヒントが出てくる時間が来ていないのかの区別がつかないのはもどかしいスマートフォンならではの謎が多数含まれているあたりはさすがSCRAPすべて解いた後にネット上で... 2013-10-19 game
book 王超鷹, トンパ文字 生きているもう1つの象形文字 一時話題となったトンパ文字に関する数少ない解説書。本書の後半分はトンパ文字の一覧で占められており、読み物となっているのは前半のみ。その前半も大半はトンパ文字を操るナシ族の風俗の解説や彼らの住む麗江県への旅行記。元々文法がはっきりとせず、その上著者も言語の専門家ではなく美術家のため、言語学的な見地からの解説はなし。旅行記として見ると意外に良い出来。美しい写真はもちろんのこと、日本との類似性に関する考察は実に興味深い。 2013-10-18 book