小野俊哉, プロ野球解説者の嘘
流行のセイバーメトリクス系の本だが質は低い。基礎的な統計データの取り扱いが出来ていない。 全体を通じて、統計的仮説検定に必要な対照群が設定されない議論がほとんどのため、都合のよい数値だけを抜き出している印象が拭えない。例えば第一章では1, 2番の出塁と3~5番の安打が勝敗に同程度の影響を与える主張しているが、1, 2番の安打や3~5番の出塁、6番以降の打撃成績にどの程度の影響があるのか語られることはない。第五章では過去の四割打者や高打率打者は打数が多い試合での打率が高いと主張...