review

book

麻耶雄嵩, 螢

古典的な嵐の山荘モノのミステリ。ネタバレになるので内容は書かないが見事にやられた。大ネタの一つは読みながら違和感があったので早い段階で気付いていたが (今思えばそれも作者の意図通りだろう) 、他の大ネタは全く予想外の方向から来た。
book

萌えスポ研究所(編), 萌える乙女の社会科見学

腐女子向けの都内観光ガイド。腐女子向けと言ってもいわゆる秋葉原や東池袋だけではなく、防衛省や警視庁などのややカタめのスポットもあり。そのあたりが腐女子目線でどのように見えるのかは興味深い。
comic

豊田徹也, 珈琲時間

頂き物を予備知識なしに読み始めて、"アフタヌーンとかに載ってそう" と思っていたら、本当にアフタヌーンの連載だった。何というか疑いなくオサレなのだけれど、面白いかと訊かれると自信を持って答えられない。
book

雁屋哲. 花咲アキラ, ビッグコミックスピリッツ特別編集, 美味しんぼの料理本

美味しんぼのレシピを実際に作ってみました、という本。美味しんぼ全盛期の10巻頃までのレシピがほとんどなく、近頃の惰性のものが中心なのが少し惜しい。
book

服部直美, 世界のお弁当 心をつなぐ味レシピ55

世界各国 (と言っても著者の詳しいアジアがほとんど) のお弁当の表面をなぞったような本。着眼点は悪くないだけに、もう少し食文化を深掘りできたらとは思う。旅雑誌的に写真を眺めて楽しむだけなら悪くない。
comic

河内遙, 縁側ごはん

設定からストーリーまで色々とあざといが、それもこの作品の良いところ。一巻完結なのでお気軽にどうぞ。
book

一刀, バカ日本地図 全国のバカが考えた脳内列島MAP

借力の企画の書籍化をなぜか今頃。リアルタイムで観ている時は良かったが、一気に読むとなると結構しんどい。むしろ読者からの投稿による巻末のマイバカ日本地図の方がテンポよく読めて楽しめる。
book

ナンシー・リカ・シフ(著), 伴田良輔(訳), 世にも奇妙な職業案内

米国内のあまり存在を知られていない職業のカタログ。目の付け所が良い企画だが、それ以上に職業人達の写真の質が高く (モノクロ写真補正アリ) 、それを眺めているだけでも楽しい。
book

クレイグ・R・ライト(著), トム・ハウス(著), 薙野正明(訳), ベースボール革命 21世紀への野球理論

はまだセイバーメトリクスが普及する前の1989年の発行だが、今読んでも新鮮な内容が多い。CERA (捕手防御率) 、エラー記録の欠点、タイ・カッブとピート・ローズの時代を超えた比較、ナックルボーラーの育成、ホーナス・ワグナーの再評価など、記録ヲタクには興味をそそられる内容ばかり。その中でも注目するべきは以下の2項目。一つ目は多くの紙幅を割いている投手起用。メジャーリーグ黎明期から現在に至るまで、ルールや環境の変化が投手の寿命にどのような影響を与えてきたかを調査している。その手...
book

筒井康隆, 幾たびもDIARY

ちょうど昭和が終わる頃の日記。を執筆していた時期で、その生みの苦しみが伝わってくる。筒井康隆は買ってはあるが読んでいない本が多いのでそろそろ何とかしないと。