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芳川充, 食品の迷信 「危険」「安全」情報に隠された真実とは

比較的まともに食の情報を扱った本。 類書と重なる部分も多くあまり新しい情報はないが、バランスは悪くない。フードファディズムに陥りつつある人たちには一読して欲しい。
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草下シンヤ, 裏のハローワーク

怪しげな職業の取材をまとめた本。 テーマがテーマだけにゴシップ的な内容だが、気軽に読むには申し分ない。
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安倍夜郎, 深夜食堂 (5)

今回も粒揃いだが、中でもギョーザの話が秀逸。 少々ベタではあるが、それがいい。
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清水克行, 大飢饉、室町社会を襲う!

室町時代の応永の大飢饉をドキュメント形式で。 飢饉の中で限られた物資が京都に集約される構造になっており、それを追って難民達も京都に流れ込んだという考察は興味深い。
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荒川弘, 百姓貴族 (1)

実家が北海道の農家という漫画家による農家エッセイコミック。 農家の常識は社会の非常識というが、世の中には知らないことがまだまだ沢山あるのだと思い知らされる。 漫画としても文句無く面白い。おすすめ。
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たかぎなおこ, マラソン1年生

マラソン入門エッセイコミック。 たかぎさんの本なので、完全な初心者向きだが、これからマラソンをはじめようという人には良いかと。
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京都純典(企画・監修), プロ野球本当の実力がわかる本 セイバーメトリクスで見るプロ野球

海外でよく使われているセイバーメトリクスの指標を2009年のプロ野球に当てはめてみましたというだけで、独自の指標や考察などの新味はない。とはいえ、プロ野球スカウティングレポートシリーズがマンネリ化している中、こういったセイバーメトリクス系の書籍が出てくるのは嬉しい。ぜひ毎年定期刊行して欲しい。 なお、各指標の一応の説明はあるので、セイバーメトリクス入門用にも悪くない。 セイバーメトリクスを前面に出しておきながら、巻末の年俸に対する貢献度や、主な引退選手の年度別成績などは従来の...
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川上弘美(原作), 谷口ジロー(作画), センセイの鞄 (1)

漫画アクションで連載中の谷口ジローの新作。 原作の小説は読んでいないが、完全に谷口ジローの世界に取り込まれているように感じる。第一話の居酒屋からセンセイ宅への静かな流れと細かなセリフの一つ一つに絡み取られ、一気に読み切ってしまった。おすすめ。
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大田垣晴子, 焼酎ぐるぐる

焼酎入門書だけど、太田垣さんの本なのであまりマニアックな紹介や蘊蓄はなく、九州観光と蔵本巡りがメイン。気軽に焼酎ブームに乗ってみたい向きにはおすすめ。
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横山宏章, 中国の異民族支配

中国はチベット問題をはじめとする様々な異民族問題を抱えているが、その根底にある思想を追う。 中国の歴史を追っていくことで、優れた文明を持つ中華と野蛮な夷狄を峻別する "華夷之辨" と、異民族を含む "大一統" の二つの一見相反する思想が複雑に絡み合いながら現代の異民族支配に至っていることがよく分かる。