review

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安藤健二, 封印作品の謎

様々な理由で自主的に封印されている作品を追ったルポルタージュ。 俎上に載せるのは、ウルトラセブン第12話、怪奇大作戦第24話、映画・ノストラダムスの大予言、ブラック・ジャックの2つのエピソード、そしてO157予防ゲーム。最後の一つだけが少々異質というか蛇足な感じもするが、著者の思い入れがある様なので仕方ない。 一部に明確な真相にたどり着けていない消化不良なものもあるが、関係者へのアポも取れないような状況でよくここまで調べたものだとは思う。
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木村英紀, 制御工学の考え方 産業革命は「制御」からはじまった

実は今まで制御工学の勉強をしたことがなかったので、まずはブルーバックスから。 工学部生向けの入門書という位置付けの本なので、素人にもわかりやすい。また、比較的目に見えないところで活用されていることが多い制御工学の適用事例も豊富なので、最後まで興味を持って読めた。
book

赤城毅, 書物狩人

古書というものの中には、国家や宗教に大きな影響を与えかねないような価値を持つものが多数あるわけで、そこを主題に据えたミステリ。 価値ある古書をどこからともなく入手する書物狩人 (ル・シャスール) というヒーロー象は古書好きにはたまらない。喜国雅彦先生も帯でそのようなことを述べている :-) 娯楽小説としては申し分ない一冊。
comic

久松ゆのみ, ゆのみみっくす

直球過ぎるタイトルはむしろ清々しい。帯に竹本泉先生のイラストがあるので、公認なのだろう。 連載しているGAMESIDEという雑誌は知らなかったが、ユーズド・ゲームズの後継らしい。小松崎茂先生が表紙を描いておられた頃は読んでいたが、このマンガを見る限り今もあまり雰囲気は変わっていないのかも知れない。
book

亀田卓, 寺嶋博礼, 文化に投資する時代 (カルチャー・スタディーズ)

エンターテイメントの証券化事業の立ち上げを行った亀田氏と、銀行の立場から映画投資に携わってきた寺嶋氏の自伝の様なもの。体験談ベースなので読みやすく、また業界毎の文化の違いに起因する問題など、サラリーマン的に感情移入できる話題も多い。
game

プロ野球 ファミスタDS 2009

今作は評判が良さそうなので購入。実はファミスタをまともに遊ぶのは'90以来。 パワプロについていけないヌルゲーマーにはこのくらいが丁度いいありえない軌道の変化球や、ダブルプレー、トリプルプレー、ライトゴロの頻発はもはやファミスタの味だろうWi-Fi対戦は自分で育てたチーム同士のガチ対戦が主の様で、育てる気力のないプレイヤーがお手軽に既存チームで1~2戦だけ楽しむという雰囲気ではない
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井本沙織, ロシア人しか知らない本当のロシア

著者はこんな名前でも日本に帰化したロシア人。 経済学者でもありロシア経済の話も扱っているのだが、本当に面白いのはソ連が終焉を迎えた80年代と社会主義体制崩壊後の現在のロシアの日常生活の比較の方。
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ハロルド・ウィンター(著), 山形浩生(訳), 人でなしの経済理論 トレードオフの経済学

経済学の常識である、物事はなんでも費用と便益のトレードオフがあるんだよ、という内容を様々な事例を挙げて繰り返し説明した本。もちろん、その過程で "人でなし" な判断が入りうる事例が中心。 数式はほとんどなしでそのエッセンスだけを抜き出しているので、経済学の初心者にも。
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山下一仁, 農協の大罪 「農政トライアングル」が招く日本の食料不安

農協・自民党・農水省の農政トライアングルが、彼らの組織を守るため、高米価を維持せざるをえない構造となっていることがよくわかる。 巻末の食料安全保障に関する議論は少々悲観的すぎるとは思うが、主業農家が効率的な農業を行えるようにするための各種の提案はきわめて有力に見える。
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一橋文哉, ドナービジネス

臓器売買をテーマにしたドキュメンタリー。 テーマがテーマなのせいもあり取材ソースがほとんど明かされず、また週刊誌のように煽る書き方をしているので、どこまで信じて良いものか判断できない。信憑性はともかくとにかく刺激的なものが読みたいという人向けか。