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吉本浩二, 定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ (6) (7)

買い逃していたので2巻まとめ読み。7巻のステーション・バー村田の再登場も衝撃だったが、それ以上に6巻収録の会社推し大石が突き抜けている。著者本人がその異常性に気づかず、ポジティブに紹介しているのがまた怖い。他にもいつも通り奇人変人揃いだが、唯一現実的なのはイオン散歩か。これは公式も推しており、取り入れられそうに思える。
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坂井久司, チューリングマシン説明できますか?

計算機に関するエッセイ集。表題のチューリングマシンの解説の他、計算機の歴史、アリストテレスの論理学と論理機械など情報科学に関する様々なトピックが並ぶ。教養課程の情報の副読本にも良いかもしれない。後半はWebと情報社会の話題に飛び、焦点がぼやけてしまっているのが残念。
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玄人志向  GW3.5AM-SU3G2P (USB3.2 Gen.2接続 3.5インチ SATA HDDケース)

家内のMacBookのTime Machineのバックアップ用に購入。中身はお下がりのHDDをあてがう。玄人志向らしく、値段の割に品質はまとも。電源スイッチすらない割り切った作りだが (通電確認用のLEDはある)、実用上は問題ない。本体側はUSB Type-Bだが、対向側がUSB Type-A、Type-C両方のケーブルが付属するのも気が利いている。なお、枝番違いのGW3.5AM-SU3G2P/SはバックアップとSSD入れ替え用のユーティリティが付属する。これらが不要な場合は...
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渡波郁, マンガでわかる株のキホン お嬢様 投資をはじめる! (1) (2) (3)

きちんとわかっている人の書いた投資入門マンガ。ところどころに "わかっている" というのがにじみ出ている。特に、超過収益がそう簡単には得られないという説明を徹底しているのが良い。素人が簡単に思いつくような必勝法がことごとく論破されているのが心地良い。マンガ部分の質も良い。
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Dell U3223QE 31.5インチ 4Kモニタ

昨年から家内の在宅勤務が常態化した。大型のモニタがあった方が効率が良い仕事なので私の書斎に設置していたDell U3219Qを使用していたが、私も在宅勤務が中心となり競合することが増えたので、新たにモニタを買い足すこととした。選定条件は以下の通りで、4年前とほぼ変わっていない。パネル4K QFHD (3840×2160) 以上30インチクラスIPSパネル。VA不可非光沢インタフェースPower Delivery対応のUSB Type-C入力必須。これを中心に使うこととなるHD...
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ふじいのりあき, ロードバイクの科学 明解にして実用! そうだったのか! 理屈がわかれば、ロードバイクはさらに面白い

オーディオほどではないにせよ実はオカルトの多いロードバイクの世界で、きちんとデータをとって検証している珍しい本。それも論文などの引用ではなく、筆者自ら実測しているものが多い。"科学" のタイトルは伊達ではない。
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AZ 自転車用メンテナンススタンド 折りたたみ式 KF202

自宅でのメンテナンス用に購入。楽天市場で1,430円也。価格相応な作りではあるが、やはりこの値段はありがたい。主にチェーンの清掃と注油の際に使用しているが特に不満はない。
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矢印の力 その先にあるモノへの誘導

矢印というのは考えてみるとかなり奇妙な記号である。世界中で広く使われていながらその用途は地域や文化による差がほとんどなく、誰もその定義をきちんと習ったことがないにも関わらずその意図をほぼ間違いなく理解されている。実際には動きの方向や変化、注意喚起、連結関係など多様な用途で使用されているのだが、使用されている文脈を併せて見れば誤解することはまずないであろう。この何かを指し示す役割はかつては指差しのアイコンが担っていたことが確認できるが、それがいつから記号としての矢に置き換わった...
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井上達夫, リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください

いわゆる "エリート主義で偽善的なリベラル" が信用を失って久しいが、本来のリベラリズムは正義を柱とする強固な主張である。本書の多くの部分はこの正義に関する議論が占めている。ここで言う正義とは反転可能性を持つ正義概念であり、すなわち、自分の他人に対する行動や要求が、もし自分がその他者だったとしても受け入れられるかどうかによって判定される。これを曖昧にしてご都合主義的に二重基準 (ダブルスタンダード) な正義の使い分けをしてしまっているのがリベラルの没落の原因の一つの理由だろう...
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NHKスペシャル取材班, 激走! 日本アルプス大縦断 密着、トランスジャパンアルプスレース 富山~静岡415km

トランスジャパンアルプスレースに初めてカメラが入った2012年の第6回大会の記録。レースそのものだけではなく、NHKスペシャル取材班の裏話も多い。通常はツェルト使用で1ヶ月、小屋泊まりでも2週間を要する距離415km、累積標高差27,000mのコースを8日以内に走り切るレース。いきおい休憩や食事、睡眠を極限まで削りながらの挑戦となる。賞金や賞品は一切なく、ただただ自分のために走る。ドキュメンタリとしての面白さに加え、ウルトラライトハイキングのtipsも興味深い。商店での食料購...