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伊瀬勝良(原作), 横田卓馬(漫画), すべての人類を破壊する。それらは再生できない。 (6)

今回はバレンタインネタでラブコメ路線。 M:tGの方はウルザズ・レガシー発売後の環境激変が描かれる。メグリムジャーへの伏線も気になるところ。 今回のプロモカードは当時はウルザズ・レガシー初出の輪作/Crop Rotation。いつもながら本編と連動して時代が感じられ、それでいて高すぎもせず使えなくもない渋いチョイス。
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尾藤克之, 即効! 成果が上がる 文章の技術

タイトルの "成果" が何なのか明確には書かれていないが、著者の主戦場と思われるネット記事でアクセス数を稼ぐことらしい。必然、正確な文章の書き方ではなく、バズる文章の書き方が中心となっている。 しかし、文章によっては、謙虚さが必要とされる場合もあります。研究発表や学会発表などは、先行研究の識者に対して謝辞を述べ、自分の発表についても断定はせず「これはある条件下で導き出された結果にすぎません」と謙遜するのが流儀です。日本人は遠まわしな言い方を好む場合があり、強すぎる断定は「生意...
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リンダ・グラットン(著), アンドリュー・スコット(著), 池村千秋(訳), LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略

人生100年の長寿化時代の生き方を考える本。 従来の3ステージ (教育、仕事、引退) 型の人生が.長寿化で不可能になると説く。3ステージ型で100年を生きる金銭を手にするには仕事のステージを伸ばすしかないが、それは過酷で退屈だ。多くの人は複数の移行を伴うマルチステージの人生に対応しなければならない。 マルチステージ化のために、従来は軽視されていた無形資産を意識して構築していく必要がある。代表的な無形資産は、生産性資産 (スキル、知識、人脈などの所得を増やすための要素) 、活力...
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野口悠紀雄, 金融危機の本質は何か ファイナンス理論からのアプローチ

ファイナンス理論のまともな入門書。 ややもすると疑似科学扱いされがちなファイナンス理論だが、実はきちんとした科学的な学問である。その証拠に、ファイナンス理論を用いても金儲けはできないとして、ヨーロッパやアメリカの伝統的・禁欲的な大学にも受け入れられている (中には工学すらも学問として受け入れていない大学もあることに注意)。 ファイナンス理論の内容は高度ではあるが、結論は極めて常識的なものだ。詐欺や犯罪行為によらず市場平均より高い収益率を継続的にあげられるのは、他社が追随できな...
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矢部潤子, 本を売る技術

インタビュー本で精神論寄りの仕事論が多め。"本を売る技術" も語られるが、数字がまったく出てこないので本当に効果がある売り方なのかはわからずじまい。本が傷まないような気遣いの数々には感心させられる。
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施川ユウキ, 鬱ごはん (3)

安定のマイナス思考ながらも、少しづつ行動範囲を広げようともがいている姿が刺さってくる。
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森博嗣, お金の減らし方

著者らしいひねくれたタイトルだが、"お金の使い方" と考えると腑に落ちる。お金の使い方というのは案外に難しいもので、著者も、 僕から見ると、大勢の方は、自分のためにお金を使っていない。誰か人に見せるために使っているのである。 と指摘する。この指摘は重要で、写真を撮って人に見せることができないとしたらそれを買うかと考えることが、自分にとって価値のあるものに自分のお金を使っているかを考え直すきっかけとなる。逆に本当にどうしてもやりたいことがある人はお金も時間もなんとか工面してしま...
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ピザ!

インド映画 "ピザ!" をAmazon Prime Videoで鑑賞。歌も踊りもないタイプだが、代わりに現代インドの格差やスラムの様子を丁寧に描いている。貧乏でもたくましく誇り高く (ときにずる賢く) 生きる兄弟、度重なる苦労に疲れ果てている母、孫には甘い祖母 (ピザが食べたいとせがむ孫に見様見真似でピザ風ドーサを作ってくれる) といった要素が重なり合った脚本は見事。
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清涼院流水, コズミック

バーナード嬢曰く。での取り上げ方が気になって読んでみた。 壁本として酷評される理由は、その分厚さにあると感じる。最初からまともな密室トリックとして解決する気が感じられない事件を延々と19本も読まされるのはなかなか厳しい。
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格闘技探偵団, 亀井誠, プロレス、K1、PRIDE「禁忌(タブー)」の読み方

プロレスの内幕本だが、ライター視点で匿名情報が多め。それでもお金の話など生々しいところに切り込んでいるのは評価できる。末章のプロレス興行の打ち方はお話だとは思うが面白い。50万円からといった低額で興行を打てるというのは虚実は別にして夢が広がる。