review

game

the Sequence / the Sequence [2]

the Sequenceとthe Sequence をまとめてプレイ。独立した作品のためどちらを先にプレイしても構わない。 見た目はシンプルながら良質なパズルで、解けたときの快感は脳汁が出る。完成した動きは眺めているだけでも楽しく、美しさすら感じる。 強いて難をあげるなら、行き詰まった際のサポートが (特に の方は) 乏しいため、ひたすら考え抜く性根が必要。
comic

吉本浩二, 定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ (1)

一部ではディストピア漫画などと呼ばれているようだが、読んでみるとその意味がよく分かる。著者自身はおそらくこづかい制の悲哀をユーモアたっぷりに描いている以上の意図はないのだろうが、定額で増える未来が見えないこづかい、即物的な快楽に偏った消費、異常にポジティブな登場人物たち、といった要素が重なるとやはりディストピアという言葉が浮かんでしまう。
product

Nike Training Club

iOS版のNike Training Clubを始めた。 第一印象は、「これで無料でいいの?」というもの。多少の個人情報や運動データと引き換えではあるが、質の高いトレーニングメニューが得られる。 時間制のメニューが多く (一部に回数制のものもある) 所要時間が明確なので、隙間時間に取り組みやすい用具不要のトレーニングが多いのも嬉しい。ただし、ヨガマットくらいはあった方が良い今どきのgamificationももちろん完備動画で動きがわかりやすいのも嬉しい。しかも日本語対応
book

ジョシュア・ガンズ(著), 松田和也(訳), 子育ての経済学

経済学者の視点から見た子育て本。 子育ては子供との交渉ごとであり、子供は手強い取引相手とみなすとすべてがしっくりと来る。報酬に関して明確かつ客観的なルールを決めるのはどの親でも一度は試みることだろうが、子供たちはそんなルールに対して容易にルールのすきを突いてくる。トイレの成功にチョコレートの報酬を設定すれば、子供は一度のトイレで全部出しきらずに何度もチョコレートをせしめる戦略を覚えるのだ。
game

満月の夜

iOS版の満月の夜をプレイ。初期の職業は一通りクリアした。 デッキ構築型のカードゲームだが、短めのシナリオを繰り返しクリアする構成とすることで、この種のゲームにありがちなインフレをうまく回避している何よりもUIの快適さが素晴らしい。縦画面での操作にこだわった作りも隙間時間でのプレイに適している難易度はかなり控えめ。ハードモードの上位のものになるとさすがに事故死が起きるが、その場で無制限にコンティニューできるのでストレスがたまらないカードの強さバランスはかなり大味。ほぼデメリッ...
book

高橋名人, 高橋名人のゲーム35年史

高橋名人の自伝とゲーム史。名人は1959年生まれで社会人になりたての頃にマイコンが出始めた世代のため、ちょうど自伝とゲーム史が重なっている。 やはり面白いのは名人の裏話の数々。特に人気絶頂期のキャラバンはかなりギリギリの中で実現していたことがよく分かる。また、PCエンジンの誕生とともに「ファミコンの高橋名人」が一旦姿を消し、「ハドソンの高橋名人」としての活動が増えていく様子も、高橋名人のビジネスマン姿が垣間見えて興味深い。
book

小島拓(著), 弁護士法人畑中鐵丸法律事務所(法律監修), 融資地獄 「かぼちゃの馬車事件」に学ぶ不動産投資ローンの罠と救済策

かぼちゃの馬車事件を題材として、サラリーマン大家の実態や融資地獄に陥った場合の対処法などを解説している。 根底にあるのは、本来は先祖代々の地主や資産家が行ってきた不動産投資に、知識も資産も銀行との取引実績もないサラリーマンが参入するという歪み。これには、日本銀行の方針による金融緩和を受けて生まれたサラリーマン大家向けの融資が大きく関係している。こうして、多くのサラリーマン大家が採算の取れない物件を掴まされ、融資地獄に陥っている。 後半の融資地獄に陥った場合の対処法も良い。「借...
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お知らせ, 世界最強麻雀AI Suphxの衝撃

天鳳10段を達成したSuphxの解説書。外部のプレイヤー (第14代四麻天鳳位) による牌譜の解説のみで、開発者の手による解説はなし。 Suphxの打ち筋で特徴的なのは、将来の押し引きを想定した手牌のスリム化。浮き牌の安全度を常に意識した見切りや早めの生牌字牌の処理などは、今後の打ち筋の標準になっていく可能性が高いと感じる。
book

田中クミコ, ハラヒロシ, ハヤシアキコ, ヤマダジュンヤ, クイズで学ぶデザイン・レイアウトの基本

クイズ形式で気軽に学べるデザイン入門書。本当の初心者を対象としているためか難易度はかなり低めで気軽に読める。
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川添愛, 白と黒のとびら オートマトンと形式言語をめぐる冒険

おそらく世界初のオートマトン小説。有限オートマトンから始まり、プッシュダウンオートマトン、線形拘束オートマトン、チューリングマシンといった情報工学の理解に欠かせない理論を小説形式で楽しく学べる。 特に序盤は一番の基礎となる有限オートマトンを噛んで含めるように説明してくれるので、初学者にもお勧めできる。中盤以降はやや駆け足な印象があるが、一つ一つの課題を主人公とともにじっくりと解いていけば決して理解できない内容ではない。