
クリス・ヒューズ(著), 櫻井祐子 (訳), 1%の富裕層のお金でみんなが幸せになる方法
Facebookの共同創業者による自伝と保証所得の提案。本書の多くの部分を占める自伝は、とてつもない成功体験に対する罪悪感が占めている。さほど裕福ではない家庭に生まれた著者は、マーク・ザッカーバーグのルームメイトになるという幸運 (著者は幸運を強調しているが、努力してハーバード大に入学し初期のFacebookで重要な役割を果たしているので、謙遜のし過ぎだとは思う) から巨万の富を得たが、これが現代の勝者総取り経済が内包する拡大力によるものであると述べる。こうした経済の負の側面...