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三木義一, 日本の税金 新版

直球のタイトルだが、その看板に偽りなし。 日本の税金がどのような仕組みで成り立っているかが高い視点から解説されており、小手先の節税本などとは一線を画している。即座に役に立つ本ではないが、税の基本を学ぶ教科書としておすすめできる。
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歌野晶午, 増補版 放浪探偵と七つの殺人

8本の短編が詰め込まれているが、引き伸ばせば長編にできそうな作品も多く、かなり濃い目。 歯ごたえのあるパズラー指向の作品が多く、その種の作品が好みならば間違いない。特に、"有罪としての不在" は出色の出来。 探偵役の信濃譲二が登場する他の作品は読んでいないが、問題なく楽しめた。
comic

広田奈都美, 漫画家は見た! マイホーム業界のあやしいウラ事情

タイトル通りのマイホーム裏話集。 著者が信頼する一級建築士にインタビューした内容をマンガに起こしたもの。その一人の建築士の意見を鵜呑みにしており別に裏を取った様子もないので、参考程度に読むのが良さそう。
book

サンキュータツオ, ヘンな論文

いわゆる珍論文を眺めて楽しもうという本。 取り上げられている論文は13本。性質上、科学系よりも社会学系のものが多いか。各論文のアカデミックな背景などをもう少し掘り下げるような敬意があっても良かったのではないかと思う。
product

ノグラボ 「超」整理手帳スケジュールシート 2018年11月始まり A5 クラシック No1625 野口経済研究所

先日購入したカバーノートに合わせて、今年度からスケジュールシートもA5版にした。 A5版は数が出ないニッチ商品のためか、講談社やKADOKAWAといった出版社ではなく、野口経済研究所からの発売紙質はどちらもクリームキンマリでほぼ差がない。ただし、方眼版は白キンマリになっているようなので注意が必要出版社版と異なりクラシック仕様なので、祝休日も平日も背景色が薄桃色で統一されているのは好みが分かれるか
book

加谷珪一, これからのお金持ちの教科書

シリーズ3作目は、10年後の未来予想図。前著よりさらに一般論寄りで、どこかで聞いたような話が多い。
book

加谷珪一, 大金持ちの教科書

著者個人の体験や個人的な富裕層の知人の話題が中心の前著に比べると、どこかで聞いたような内容が増えたため、やや薄く感じる。とはいえ読みやすい本ではあるので、他のマネー本をあまり読んでいない人が手に取るのならば悪くない。
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加谷珪一, お金持ちの教科書

多くの富裕層と接してきたと語る著者の手による、お金持ちの実像。ブログに大幅な加筆修正をしたもの。 著者の体験と主観に頼った参考文献のない本だが、それらしく響く部分はある。
book

松崎有理, あがり

(明示はされないものの) 著者の母校である東北大学を舞台にしたSF連作短編集。 第1回創元SF短編賞を受賞した表題作をはじめ、どれも水準以上。代書屋ミクラなど、アカデミックの世界に触れたことがある人間にはリアルに感じられる存在も良い。カタカナ語を廃したちょっとクセのある文章も好み。
comic

玉川重機, 草子ブックガイド (1)

読書をテーマにしたマンガでところどころ共感できるところはあるのだが、やはり万引きからのスタートでは感情移入しにくい。絵はモーニングというよりはアフタヌーン風に感じるが、好みが分かれるところか。